視聴率でトップ3に
古い資料だが、米シンクタンク、中東研究所は4月、2015年のシリアへのロシアの介入開始前の調査で、アラブ6カ国でのRTアラビック放送の視聴率が、トップ3に入っていたことを明らかにしている。6カ国は、エジプト、モロッコ、サウジアラビア、ヨルダン、アラブ首長国連邦(UAE)、イラクだ。
中東研究所は「調査は不足しているが、過去何年間かの間に視聴率が上昇していると考えるあらゆる理由がある」としている。
フォーク氏はさらに、ロシア系のソーシャルメディアについて「他のアラビア語メディアよりはるかに活発」と指摘、「RTアラビックの投稿の数は、アルジャジーラや英BBCの2倍から3倍」と警戒を呼び掛けている。
ツイッターの分析ツール「トゥルースネスト」によると、ウクライナ侵攻開始から間もない3月3日~12日のRTアラビックの最もよく読まれた6本の投稿のうち3本は、米国がウクライナに秘密生物学研究所を設置したというロシア国防省の偽情報を拡散するものだったという。
ロシア軍による民間人虐殺が指摘されるウクライナのブチャについてもRTアラビックは、ウクライナ軍が命令したと主張する動画を投稿している。
ブチャ市の8月の発表によると、ロシア軍による占領33日間の後、458の遺体が発見されているが、RTアラビックは、「偽の遺体」「捏造(ねつぞう)」と主張した。



