1ドル=140円台と24年ぶりの円安水準でも対策に言及しない日経

日本銀行(photoAC)
日本銀行(photoAC)

記録的「値上げの秋」

2日の東京外為市場で円相場が、一時1ドル=140円43銭まで急落し、1998年8月以来24年ぶりの安値を更新した。

今週に入っても、円安は止まらず、6日のニューヨーク市場ではさらに143円台にまで下落。7日の東京市場でも144円台にまで急落している。どこまで下がるのか底が知れない感じである。

東京市場で140円台に下落した段階で、社説を掲載したのは3日付の東京と4日付の日経だが、日経は今回も円安対策には全く触れず、「円安の利点を最大限生かす政策や経営が重要だ」と説くばかり。

折しも、食品業界ではロシアのウクライナ侵攻を原因とした輸入原材料の高騰に加え、これまでの円安と電気料金や輸送費の高止まりから値上げが相次ぎ、9~11月の3カ月間だけで1万品目に迫る勢いという(帝国データバンク調べ)。家計はまさに記録的な「値上げの秋」を迎えようとしているのである。