ワールドスコープ

ブラジル大統領選 現職ボルソナロ氏が巻き返し 首位ルラ氏との差を縮める

今年10月に実施されるブラジル大統領選挙で、現職の保守派ボルソナロ大統領の巻き返しが鮮明になっている。支持率3位に付けていた中道保守のモロ元法務・公安相が大統領レースから脱落し、同氏を支持していた保守派がボルソナロ氏に流れてきた。新型コロナウイルス対策やプーチン露大統領に対する姿勢が批判を集めるが、世論調査で首位を走るカリスマ左派のルラ元大統領に対抗できる唯一の保守派候補でもある。

南北再び対決モード 米との同盟強化へ―尹次期政権

北朝鮮は先日の「朝鮮人民革命軍」創立90周年の行事で、金正恩総書記が核の先制使用を示唆するなど強硬姿勢を鮮明にした。一方、韓国は来週発足する保守系の尹錫悦次期政権が米国との同盟強化を打ち出し、今月下旬にはバイデン米大統領との首脳会談に臨む。南北は再び対決モードに入っている。

ソロモン諸島、中国と安保協定 国交3年で米豪分断の最前線に

ソロモン諸島はこのほど、中国と安全保障協定を締結した。3年前、台湾と断交し中国と国交を結んだソロモン諸島の対中傾斜は深まるばかりだ。懸念されるのは、太平洋の西半分を自国の影響圏に置きたい中国の太平洋戦略にソロモン諸島が組み込まれることと、中国の警察顧問団による現地訓練が始まることで民主化活動家たちの弾圧が激化することだ。

エルサレム聖地で衝突相次ぐ ガザからはロケット弾

イスラエルでは3月22日以降、4件のテロ事件で14人が死亡した。エルサレム旧市街にあるイスラム教聖地ハラム・アッシャリフ(ユダヤ教呼称「神殿の丘」)では、イスラム教のラマダン(断食月)に当たる4月に入り、パレスチナ人とイスラエル警察との衝突が相次いでいる。

マクロン氏再選も課題山積―フランス

大統領選が終わったフランスは、次は6月の国民議会(下院)選挙を控えている。大統領選を含め、フランスの政治状況は大きなターニングポイントを迎えている。大統領選で保革大政党が大敗したことは一時代の終わりを感じさせた。失業、移民、治安、景気回復という30年以上抱え込んだテーマに対して、仏国民は政治にどんな期待を持っているのだろうか。

「女性とは何か」 米で議論 LGBT擁護で揺らぐ定義

米国で「女性の定義」をめぐる議論が政治争点化しつつある。LGBT(性的少数者)の権利拡大の一環で、体は男でも心は女だというトランスジェンダーに女性スペースの使用を認めようとする動きに懸念が広がっているためだ。過激なジェンダーイデオロギーに傾斜するバイデン政権・民主党は、「女性とは何か」という社会秩序の根幹に関わる問いに答えられないでいる。

フィリピン中部 台風被害拡大 大規模な地滑り 集落壊滅

フィリピン中部に上陸した台風2号(フィリピン名アガトン)による洪水や土砂崩れの被害が拡大し、死者はこれまでに179人に達した。政府は9000人以上の人員を投入して救援と捜索活動を行っているが、行方不明者は依然100人を超えている。農業やインフラの損害も拡大しており当局が対応を急いでいる。

香港、次期行政長官に李氏確実 候補1人、〝マカオ式〟信任投票へ

香港政府トップの林鄭月娥行政長官が再選不出馬を決め、香港政府ナンバー2の政務官で警察出身の李家超氏が5月8日に行われる行政長官選への立候補を表明した。中国政府は李氏が唯一の候補と伝えており、選挙は返還後のマカオ行政長官選と同様の信任投票に一変。民主派を徹底排除し、競う複数候補すら許諾しない中国式の形式上だけの投票となりそうだ。

イスラエルでテロ拡大の懸念 西岸北部で自治政府支配弱まる

イスラエルのテルアビブで7日、パレスチナ人が銃を乱射し、3人が死亡、10人以上が重軽傷を負うテロ事件が発生した。治安部隊の銃撃で死亡した容疑者は、パレスチナ自治区ヨルダン川西岸北部ジェニンの出身で、単独犯とみられる。ここ数週間に発生したテロ攻撃は4件目で、犠牲者は14人に上った。イスラエルはさらなるテロ攻撃に警戒を強めている。

対露友好揺らぐセルビア ウクライナ侵攻 ブチッチ氏大統領再選も股裂き状態

バルカンの盟主セルビアで大統領選が行われ、ブチッチ大統領(52)が再選を決めた。ロシアのプーチン大統領は早速ブチッチ大統領に祝意を伝えるなど、セルビアとの伝統的な友好関係を確認した。ただ、ロシア軍のウクライナ侵攻以来、伝統的に友好関係を続けてきたセルビアとロシア両国関係が揺らぎ始めている。

ロシア、広がる「完全勝利」論 ウクライナとの停戦は不透明

ウクライナに侵攻したロシア軍が予想外の苦戦を強いられ、北部で退却が続いている。ロシアはウクライナ東部のドネツク、ルガンスク両州などを制圧した上で、対ナチス・ドイツ戦勝記念日である5月9日に「特別軍事作戦」に関する「勝利宣言」を表明するとの見方が出る一方、ロシアのメディアでは「ウクライナのファシスト、ナチストに完全勝利するまで戦うべき」との論調が目立ってきている。停戦の見通しは不透明なままだ。

熱を帯び始めたブラジル大統領選挙 保守と革新の一騎打ちか

10月に実施されるブラジルの大統領選挙をめぐり、候補者の動きが活発になっている。主要候補の対外的な知名度や保守と革新の激突という意味でも、大きな注目を集める選挙だ。現職のボルソナロ大統領は過激な発言や新型コロナウイルス対応で評価が分かれるが、保守派からの人気は根強い。ただ、世論調査の支持率は低迷しており、貧困対策やインフレ抑制が再選に不可欠なものとなっている

韓国に半島有事への警戒感 ウクライナ危機と共通点

ロシアによるウクライナ侵攻は、さまざまな点で韓国に安全保障上の課題を改めて突き付けている。特に韓国とウクライナは核を保有する独裁国家と隣り合わせ、強大国に囲まれた地政学的な宿命まで共通する。このため朝鮮半島有事への警戒感も高まっている。

ウクライナ侵略、ASEANにも影

ロシア軍によるウクライナ侵攻は、東南アジア諸国連合(ASEAN)にも多大な影響を与えている。世界のメディアがウクライナ人難民を連日、報道する中、ここでは現地に足止めされたロシア人観光客の“難民化”が起きている。

イスラエル、エジプト、UAEが異例の首脳会談

イスラエルとUAEは、バイデン米政権がイラン革命防衛隊(IRGC)のテロ組織指定を解除する可能性について懸念を表明している。

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