オピニオン

【社説】安倍元首相死去 言論封殺の許されぬ蛮行だ

参院選の演説中だった自民党の安倍晋三元首相が、銃撃され死去した。言論を暴力で封殺する蛮行は決して許されない。あすの投開票日の直前というタイミングで、しかも政策表明をしている最中の犯行は民主主義への挑戦でもある。

【社説】英首相辞意表明 刷新果たし保守党政権継続を

英国のジョンソン首相が与党保守党の党首を辞任し、首相在職は次期党首が選出されるまでとする意向を表明した。強力な指導力で英国の欧州連合(EU)離脱を進め、ロシアのウクライナ軍事侵攻に対しては厳しくロシアを非難し、積極的なウクライナ支援を実行してきたが、政権内の不祥事が重なり残念な結果になった。

【世日クラブ講演要旨】日本を標的とした核ミサイル ~国防の課題と国内脱原発派の工作~

世界日報の読者でつくる世日クラブ(会長=近藤譲良(ゆずる)・近藤プランニングス代表取締役会長)の定期講演会が6月25日、動画サイト「ユーチューブ」の配信を通じて行われ、理学博士で札幌医科大学名誉教授の高田純氏が「日本を標的とした核ミサイル~国防の課題と国内脱原発派の工作~」と題して講演した。高田氏は「できるだけ早く原子力潜水艦を開発し、国防技術の国産化比率をアップさせるべきだ。核攻撃されたときの反撃能力を持たないと、広島や長崎のように撃たれっぱなしになる」と訴えた。以下は講演要旨。

止まらぬ円安、求めるべきは日銀の対応、それとも企業の賃上げ?

日銀が発表した6月の全国企業短期経済観測調査(短観)は、円安の恩恵を受けやすい輸出企業でさえ、景況感が悪化している状況を浮き彫りにした。

【社説】KDDI障害 混乱長引かせた責任は重い

KDDIの大規模通信障害は発生から復旧確認まで86時間を費やし、携帯電話の通話やデータ通信サービスにとどまらず、自動車や運輸、物流、金融、電力など広く産業界に混乱が波及した。このような事態を招いた責任は極めて重い。KDDIは再発防止を徹底すべきだ。

【社説】環太平洋合同演習 中国の脅威に共同対処を

米海軍が主催する多国間訓練「環太平洋合同演習(リムパック)」が8月4日まで米ハワイ沖などで行われている。東・南シナ海で覇権主義的な動きを強めるだけでなく、南太平洋などでも海洋進出を図る中国の脅威への共同対処能力を高めるべきだ。

【社説】「同性婚」否定判決 婚姻の意義を再確認させた

大阪地裁は「同性婚」を認めない民法などの規定に「合憲」との判断を示した。昨年3月に「違憲」判断を下した札幌地裁とは対照的に、結婚を男女間のみとすることは「法の下の平等」を定めた憲法14条に違反しないとした。妥当な判断として評価したい。

政治闘争丸出しで生活保護を自民党批判に使う朝日の筋違いな社論

参院選最中の6月24日、生活保護費をめぐって東京地裁で一つの判決があった。厚生労働省が2013年から3年間にわたって「デフレ調整」(物価下落の反映)などを理由に保護費を削減したのは違法とし、減額決定を取り消すという判決である。

米連邦最高裁の中絶権否定判決で「社会分断」の根深さ伝えたNHK

「あなたはどの時点で人間になると思っている?」こう語って男性に詰め寄るのは中絶反対派の女性。対する容認派の男性は「体外でも生存できるようになる時だ」と反論する。

【社説】少子化対策/子育て支援だけで解決できぬ

今回の参院選の公約で、各党は少子化対策として出産育児一時金や児童手当の増額など子育て支援の強化を主張している。だが、少子化の流れを大きく変える力があるとは思われない。

【社説】6月日銀短観 原材料高・円安が重荷に

原材料の価格高騰や円安進行が製造業を中心に企業に重くのし掛かっている――。日銀が発表した6月の全国企業短期経済観測調査(短観)が浮き彫りにした企業の現況である。

視界不良の不安な時代、未来への手掛かりを歴史に学べと提唱する2誌

ロシアによるウクライナ侵攻は、あらゆる面で世界に衝撃を与えた。新型コロナウイルスによる世界的感染拡大も人類に大きな不安をもたらしたが、今回の侵攻によってこれまでの世界秩序がきしみ始めたことは間違いない。

【社説】NATO首脳会議/露のウクライナ侵略は失敗

北大西洋条約機構(NATO)の首脳会議がマドリードで開かれ、北欧のフィンランドとスウェーデンの加盟申請を承認することで合意した。

富山県朝日町「花咲かじいさん」の町おこし―(有)チュリストやまざき取締役 山崎 久夫氏に聞く

新潟県と県境を接する人口約1万1000人の富山県下新川郡朝日町に、4月だけで全国から7万人の観光客が集まる。朝日岳・白馬岳をはじめとするアルプス連峰の残雪の白、その手前に桜のピンク、チューリップの赤・オレンジ、菜の花の黄色などが奏でる「春の四重奏」を見るのが目当てだ。この景観創造の仕掛人、(有)チュリストやまざきの山崎久夫氏(80)に聞いた。

【社説】香港返還25年 強権が消した自由都市の灯

四半世紀前の香港返還時、国際社会は「中国の香港化」に期待を寄せた。自由と民主主義が根付いた香港の活力が、北京の強権統治に風穴を開けてくれるものと思われたからだ。しかし、結果は「香港の中国化」でしかないという皮肉なものになった。

【社説】G7サミット ウクライナ勝利へ全面支援を

先進7カ国首脳会議(G7サミット)がドイツ南部エルマウで開催された。討議には、ロシアによる侵略が続くウクライナのゼレンスキー大統領がオンラインで参加し、対露制裁の強化と軍事支援継続を求めた。

中国の新型空母進水、朝日・日経社説でどちらも書かない政治的思惑

6月17日、上海・長興島の江南造船所で中国で、3隻目となる新型空母の進水式が行われた。

【社説】電力需給逼迫 原発再稼働推進が不可欠

6月としては異例の猛暑が原因で電力需給が厳しい見通しになったとして、東京電力管内では電力需給逼迫注意報が発令されている。

【社説】参院選と物価高/負担軽減策は実効性が重要

生活必需品の値上げが相次ぐ中での今回の参院選。ガソリンや電気・ガスなどエネルギー関連まで含め、家計への負担は重くのしかかり、経済への悪影響も懸念される。

フィンランド・スウェーデンNATO加盟問題【ウクライナ危機 識者に聞く】

トルコにはウクライナ危機が起きた黒海地域の大国の一つという強い自負がある。また、ウクライナ危機以前、ウクライナともロシアとも関係は比較的良好だった。NATO(北大西洋条約機構)加盟国という立場から、基本的には欧米、ウクライナ寄りの立場である。

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