オピニオン

【社説】露戦勝記念式典 隠せない侵略国になった矛盾

ウクライナを侵略しているロシアが、旧ソ連による対ドイツ戦勝記念日の式典を行い、「本物の戦争を仕掛けられている」とプーチン大統領は演説した。奪われた領土を取り返そうと必死に抗戦するウクライナ軍と同国を支援する国際社会に対し、自ら始めた侵略戦争を正当化しても信じる者はいない。ロシア国民を戦場に送ることなく一日も早く軍を撤収すべきだ。

AIへのG7ルール確立で中露にも取り組み求めた毎日のお人好し

開発が急速に進む人工知能(AI)に対して、先進7カ国(G7)のデジタル・技術相会合が先月30日に、適切な規制の下で活用して「信頼できるAI」を目指す共同声明を採択。また、AIの国際的な技術標準づくりなどを盛り込んだ行動計画も策定した。

【社説】サイバー攻撃 「能動的防御」の導入急げ

サイバー攻撃への対処を巡って、防衛省は今後5年間で専門の自衛隊員を現在の4倍超に増やすなどし、要員を約2万人体制とする。サイバー防衛体制の脆弱性を克服すべきだ。

【岸田首相暗殺未遂―有識者の視点】「反宗教」助長する救済新法 米ジョージタウン大学教授/ケビン・ドーク氏(下)

――世界平和統一家庭連合(旧統一教会)への批判が高まったことを受け、悪質な寄付などの勧誘行為を禁じる被害者救済新法が成立したが、山上被告が結果的に暴力で目的を達成したことになり、問題があるとの指摘がある。こうした主張に同意するか。

【岸田首相暗殺未遂―有識者の視点】 模倣犯を生んだ暴力の肯定 米ジョージタウン大学教授/ケビン・ドーク氏(上)

まだ詳細が十分に明らかになっていないが、最も重要なことは、この容疑者が安倍元首相の国葬に対する怒りに言及したという事実だ。このことは、彼が日本の左翼リベラルや左翼的政治思想と関係しているということを意味する。

【社説】日韓首脳会談 改善の流れつくった相互訪問

日韓がようやく長いトンネルを抜け出しつつある。岸田文雄首相が韓国を訪問し、尹錫悦大統領と首脳会談を行った。

「改憲」優勢の世論調査を印象操作「朝日」「毎日」

先週の憲法記念日の3日、各紙が憲法に関する世論調査の結果を公表したが、憲法改正の賛否は数字のばらつきが大きく、見出しから受ける印象は社によって大きく異なる結果になった、と本紙4日付が伝えている。

「同性カップル2世」問題を避け浅薄に終わったNHK「同性婚」討論

憲法解釈において価値観が絡む問題では、原意を解釈の拠り所とすべきだとする考え方がある。「原意主義(オリジナリズム)」だ。これに対して、原意に固執することなく、時代の変化に沿って創造的に解釈する「解釈主義」がある。

【社説】「5類」移行/特性に留意し警戒続けよう

新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けが、きょうから季節性インフルエンザと同じ「5類」に移行する。3年以上に及んだ新型コロナ対策は大きな区切りを迎え、感染対策は個人の判断に委ねられるが、今後も新型コロナの特性に留意し、注意を怠らないようにしたい。

【インタビューfocus】台湾と韓国で有事同時勃発も マイケル・ピルズベリー氏

中国は1949年の建国から100周年の2049年を目標に、米国から世界の超大国の座を奪おうとしている。中国が隠し持つ「100年マラソン」戦略を暴いた著書で著名なのが、マイケル・ピルズベリー米ヘリテージ財団上級研究員だ。ソウルで開かれた国際会議に出席した同氏に、北東アジアの安全保障情勢や米国の対応などについて聞いた。

【社説】LGBT法案 性秩序の破壊につながる

LGBT理解増進法案の自民党内議論が連休明けに再開される。与野党内の推進派は、G7広島サミットまでの成立を主張する。だが、法案は出生時の性別を根幹とする性秩序を崩壊させてしまう危険性をはらむ。

「これまでの・これからの100年」を考察し警鐘鳴らすエコノミスト

政治家は「国家の100年の大計」を立てるべきだ、といわれる。しかし、現代にあって100年はおろか5年先、10年先を読むのさえ難しい時代といわれる。新型コロナウイルスによるパンデミック(世界的感染拡大)やロシアによるウクライナ軍事侵攻、さらには4月の欧米金融機関の経営破綻など突然の出来事として受け止められている。

【記者の視点】米に浸透するマルクス主義

米西部ワシントン州にウィットワース大学というプロテスタント系の私立大学がある。その学生自治会がこのほど、保守系学生団体が企画した講演会の開催を認めない決定を下した。

【社説】アフリカ歴訪 地域の安定と発展につなげよ

岸田文雄首相が広島市で開く先進7カ国首脳会議(G7サミット)を前にアフリカ4カ国とシンガポールを歴訪し、各国首脳と「法の支配」に基づく国際秩序を維持する重要性で一致した。「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」の実現につなげるべきだ。

【インタビューfocus】中国の台湾侵攻許さぬ対応を 前米国務長官 マイク・ポンペオ氏(下)

ゼレンスキー大統領とは4年以上会っていなかった。今回の訪問では、ゼレンスキー大統領を励ましたかった。それと同時に、ロシアによる主権国家ウクライナへの侵略という悪行に抵抗し、ロシア軍を押し返したことに対して、ゼレンスキー大統領とウクライナ国民に感謝の意を表したかった。

【社説】こどもの日 未来の希望を産み育てよう

きょうは「こどもの日」。子供は未来を担う、将来の主役である。子供がいなければ、未来への希望はない。子供を産み育てることは、希望を育てることであり、これほど尊く素晴らしいことはない。

【インタビューfocus】日韓首脳会談は対北抑止力に 前米国務長官 マイク・ポンペオ氏(上)

ソウルで開催された国際会議出席のため訪韓したマイク・ポンペオ前米国務長官は3日、世界日報、米紙ワシントン・タイムズ、韓国紙セゲイルボの3社共同インタビューに応じ、日韓首脳会談の重要性、中国や北朝鮮、ウクライナ情勢について語った。(聞き手=ソウル・豊田 剛)

【社説】米比首脳会談 南シナ海の公海の自由を守れ

米国のバイデン大統領とフィリピンのマルコス大統領が米ホワイトハウスで首脳会談を行い、中国の南シナ海進出を念頭に新たな防衛協力の指針をまとめた。中国は一方的に南シナ海の領有を主張し、武装した海警局公船の動きを活発化させており、不測の事態を招きかねない。フィリピンの防衛を強化する米国の支援を歓迎したい。

米韓核抑止強化、北朝鮮との非現実的な“対話信仰”維持の朝毎東京

バイデン米大統領は4月下旬、訪米した尹錫悦韓国大統領との共同記者会見で「北朝鮮が韓国に核兵器を使用すれば迅速、圧倒的、決定的な対応を取り、北の体制は終焉(しゅうえん)する」と強調、北朝鮮に対する核抑止力強化に関する「ワシントン宣言」を発表した。同宣言では、韓国が新設の協議体で北朝鮮に対する米国の核抑止計画に計画段階から関与するものとし、原子力潜水艦の韓国寄港も明記した。

【社説】憲法記念日 国会は改憲へ責任果たせ

76回目の憲法記念日を迎えた。戦後占領期に連合国軍総司令部(GHQ)の主導で制定された現行憲法は、この間一言一句変わらずわが国の最高法規であり続けている。国内の社会情勢や国際的な安全保障環境は激変し、独立主権国家として生き残りをかけた重大な時期を迎えながら、国防や緊急事態に関する根本規定を欠いたままであることは政治の怠慢と言わざるを得ない。国会は衆参両院の憲法審査会の議論を活性化し、憲法改正原案を作って国民に問うという本来の責任を果たすべきだ。

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