メディアウォッチ
米核戦略に「俯瞰的戦略を」と求めながら中露の現実を俯瞰しない朝日
バイデン米政権は先月末、覇権主義を強める中国について「米国の安全保障に対する最も包括的で深刻な挑戦」と位置付ける「国家防衛戦略」など三つの戦略文書を発表した。
教団「反社」扱いの裏でメディアが報じない中核派ら極左集団の背景
極左暴力集団はれっきとした「反社」(反社会的勢力)である。その一つ中核派が起こした渋谷暴動事件の首謀者、大坂正明被告の初公判が先週、東京地裁で始まった。
文春と新潮がそろって「100歳まで健康に生きる」ための記事掲載
「人生100年時代」が来ているという。長い老後をいかに健康に過ごすかは医療費負担や介護の問題もあって国民的な課題となっている。奇(く)しくも週刊新潮と週刊文春(いずれも11月3日号)が示し合わせたかのように「100歳まで健康に生きる」を探った記事を載せている。
旧統一教会信者の強制棄教
日本社会の宗教観の歪(ゆが)みを端的に映し出しているのは、信仰を持つ人間を親族らが拉致監禁して行う強制棄教問題だ。「カルト」の信者は「マインドコントロール」の犠牲者で、少々手荒な手段を講じてもそれを解くことは正当な行為であるという論理がまかり通っている。
1ドル=150円の円安に日銀の金融政策へ注文を強めた読売、東京
16日付産経「円安の加速/相場安定へG7の結束を」、19日付東京「円安と暮らし/物価高の放置許されぬ」、21日付読売「1ドル=150円台/過度に進む円安は座視できぬ」、22日付毎日「円安止まらず150円台/日本売りに危機感足りぬ」、23日付日経「円安と値上げを経済の好循環への転機に」――。
旧統一教会批判 時流とみて、メディアは思考停止
これは安倍政権時代の再現ではないか。内外に難問が山積し今こそ政治の出番だが、臨時国会で立憲民主党などは世界平和統一家庭連合(旧統一教会)問題の追及に手ぐすね引いている。
「カルト」問題をきっかけに宗教の縮小と深化を問う「こころの時代」
日曜早朝放送のNHKEテレの「こころの時代~宗教・人生」を見た。民放の情報バラエティーや報道番組の旧統一教会(世界平和統一家庭連合)報道では期待できない宗教や信仰の本質についての議論が聞けるのではないか、と思ったからだ。
ロシアのイラン製無人機攻撃で影響は限定的と指摘するイスラエル紙
ウクライナ侵攻で苦戦するロシアが反撃を試み、首都キーウ(キエフ)を含むウクライナ各地の民間施設が標的となっている。死傷者も多数出ている。この攻撃で多用されているのは、イラン製のドローン「シャヘド136」だ。
安保環境への認識に不安
立憲民主党の機関紙「立憲民主」(9・16)は、1面で執行部の新体制がスタートしたことを伝えた。同時に、「ネクストキャビネット(次の内閣)」の設置を報告し、泉健太代表の「若手の登用を積極的に行っていく」との意気込みを紹介した。
少子化問題の解決、補助金の増額だけで良いのか?
論説室長時代、上司の井上茂信論説委員長にはいろいろ教えていただいた。井上氏は産経新聞ワシントン支局長、論説副委員長を経て退職後、長く弊紙論説委員長の職責をこなされた。不思議なことに、その仕事ぶりより昼休みなどでのちょっとした雑談が強く記憶に残っている。
教団解散求める弁護士たちの背景に言及せず喝采送る毎日・朝日
朝日が先週、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の「解散」を促す記事を立て続けに載せた。「旧統一教会の解散命令 要請」(12日付社会面)、「旧統一教会の調査、提言へ 解散命令につながる可能性 消費者庁検討」(14日付1面)がそれである。
ウクライナ戦争後の世界の変化とプーチン後継を予測するNW日本版
ウクライナ戦争が始まって9カ月。解決の糸口さえつかめず、ガスパイプラインが止まった中で欧州は厳しい冬を迎えようとしている。情勢はどうなっているのか。欧州が感じている切迫感、危機感は日本の週刊誌を見ていては分からない。もっとも週刊誌とはそういうもので、これに地球的話題を求めるのは「八百屋で魚を求める」ようなもの。
電力の安定供給語らず原発運転延長を「利用論」に矮小化する左派系紙
経済産業省が原子力規制委員会の会合で、原則40年、最長60年と規定する原発の運転期間の延長に必要な法整備を検討する方針を表明。規制委もこれを容認し、延長した場合の安全規制を議論することを決めた。
台湾有事と韓国危機
「ウクライナの次はどこだ」、新東亜(10月号)が「シナリオで構成した韓半島危機」を書いている。元韓米連合軍司令部作戦計画課長を務めたキム・ギホ江西大教授による「最悪の状況を設定した仮想シナリオ」だ。以下、それを基に構成する。
「光州事件」描く映画の落とし穴
1980年、韓国南部の全羅南道光州市で起こったいわゆる「光州事件」は韓国が民主化に向かう大きな転機となった。だがこの事件を「民主化を求める民衆の蜂起」とみるか、「共産勢力にそそのかされた反政府暴動」とみるか、視角の違いで正反対の評価が出て来る。
物価高より上位に教団を位置付ける朝日と攻勢強める共産党の「共闘」
「反転攻勢へ旧統一教会批判」。産経9日付の1面にこんな見出し記事が載っていた。何のことか、ぱっと見で思い浮かんだのが朝日である。2012年の第2次安倍晋三政権誕生後、何度も反安倍キャンペーンを張って野党を後押ししたが、国政選挙では6連敗。昨秋の総選挙と今夏の参院選を加えると8連敗だ。その影響をもろに受け、朝日は部数減を余儀なくされた。
「日本企業は蓄積してきた技術のビジネス化で勝機あり」と週刊現代
日本企業の活力低下が言われて久しいが、週刊現代10月8日号は「円安、コロナ禍、人口減少―それがどうした 日本はまだ戦える! 日本を元気にする『会社と人』100」と題した特集を組んでいる。「技術立国はまだ色褪(あ)せない 中国・インド・米国に勝てる日本企業はどこだ」として40社を一覧表にまとめている。



