G7温室ガス対策でも各国の事情無視し理想論に終始する朝日社説

多様な手段欠かせず

日経も読売と同様、「多様な手段で実現を」と訴えた。朝日が批判した西村経産相のコメントに日経は「各国の国土や経済条件の違いを考慮し、それぞれのやり方で目標に近づけることを確認した点は重要だ」と評価。

また、「G7は新たにした決意を新興国・途上国にどう訴えかけていくかが大切だ」と強調する。グローバルサウスと呼ばれるこうした国々が今や、エネルギー消費でも、温暖化ガスの排出量でもG7を大きく上回るからである。

「多様な手段で実現を」が重要なのはこのためで、同紙が指摘するように、地域の事情に応じた多様な手段でエネルギー転換を後押ししていくことが欠かせない。

同紙は社説の最後で、「G7の目標が新興国・途上国への押しつけとなっては理解を得られまい」と念を押す。日本の役割はそれだけ大きいといえ、朝日の批判がいかに的外れであるを示している。

(床井明男)