山上被告への同情煽り「第2のテロ」誘発させたワイドショーの“罪”

お粗末な政治の対応

番組出演者の弁護士・橋下徹氏は、古市氏の発言に付け加えるように、政治の問題に踏み込む発言を行った。「安倍元首相を襲撃した山上被告の、あの行動によって、報道だけじゃなく実際に国が動いた。法律をつくって。もちろん旧統一教会をきちっと是正していく、問題があれば対処していくのは当然だが、山上被告の行動によって国家が動いたという現実をつくってしまったことは大きな問題だ」。

テロによって政治が動いたという観点からすると、岸田首相の責任は免れない。自民党議員と教団の“接点”についてメディアから猛批判を受け、早々に「絶縁宣言」を行ってしまった。その後は、国会における拙速な審議の末、いわゆる「被害者救済新法」を成立させている。こうしたテロへの政治の稚拙な対応が新たなテロを誘発し、今度は岸田首相が狙われることになったという構図だ。