原因の究明に専念を
2月の「中止」では、電気的ノイズで回線が誤ってオフになり、固体補助ロケットに着火しなかったという。読売は、第2段エンジンが着火しなかったことも電子回路の微妙な動作によるものだとすれば、「新ロケット開発の難しさが改めて浮き彫りになったと言えよう」としたが、妥当な評価であろう。
ただ、そうとはいえ、H3が目指す市場は、既に米スペースXが年間数十機を継続して打ち上げ大きくリードしている。「日本も早くスタートラインに立たなければ、ますます世界との競争に乗り遅れることになる。長期にわたる停滞は許されない」(読売)のは確か。まずは、本紙なども指摘するように、原因の徹底究明に専心すべきだろう。
(床井明男)



