理解得る努力が不足
サンデー毎日(2月12日号)に二階俊博前自民党幹事長が登場している。岸田政権の安保政策を「気合が入り過ぎているのではないか」と牽制(けんせい)した。「台湾有事を起こさないよう全力を」と対中外交にも力を入れよと主張する。
二階氏はいきなりの防衛増税などについて、党重鎮への「説明と相談がなかった」とおかんむりだ。防衛の充実は必要だが、それだけで国を守れるわけではない。「文化、外交、経済力。そして、それをバックアップする国民の力だ」と説いており、拙速な岸田首相のやり方が危なっかしくてしようがないというところ。
泥棒の少ない街は、街自体に隙がないという。ゴミ収集所がきれいになっていたり、公共の花壇が整備されていたりする。住民の意識だ。防犯カメラや二重カギも必須だが、それだけでなく、泥棒が入りづらい空気を醸している。国の防衛も同じだ。岸田政権には国民の理解を得る努力が足りないという二階氏の指摘は当たっている。
(岩崎 哲)



