2週連続で「コロナワクチンの『不都合なデータ』」を特集した新潮

悪者説と別の見方も

だが、その一方で別の視点もある。新型コロナウイルスが既に季節性インフルエンザよりも病原性が低い「風邪」だとして、前出の和田医師は「毎年、風邪をこじらせて1万~2万人」が亡くなると指摘。コロナでの死亡者数よりも数段多い現実で、対応が現在のままでいいのかと問う。

さらに和田氏はワクチンについても「専門家たちは、接種後に『ワクチンの抗体価が下がる』という指摘ばかりする」が、「接種後に、その効果がどの程度持続するか。それは接種した人の免疫力と関係があり、免疫が低下すれば、抗体価が下がるのは当たり前のこと」と述べて、ワクチン悪者説について別の見方を提示した。

何やら特集記事を薄めるような話だが、「専門家たちに『ワクチンが有効に作用するためにどうすべきか』という視点がない」という指摘は重要だ。だから別立て記事にしたのか。

(岩崎 哲)