
絶対固持論で横並び
仏教では「抑止」を「おくし」と読み、「仏が衆生が犯しそうな悪をあらかじめ抑える」教えをいう(『世界宗教用語大事典』)。仏様も「悪をあらかじめ抑える」ことを認めておられるわけだ。だから抑止力として反撃能力(敵基地攻撃能力)を保有しても一向に差し支えない。公明党がそう判断したのか知らないが、自民、公明両党は先週、反撃能力の保有を認めることで合意した。
これはロシアのウクライナ軍事侵略から得た教訓でもある。「普段から戦闘力、特に攻撃力を強化しなければ、自国は守れない」(外交評論家、宮家邦彦氏)、「攻撃されたら反撃すると宣言し、相手に攻撃を思いとどまらせる程度の相当の規模の反撃力を保持すること」(東大名誉教授、北岡伸一氏)。この教訓を生かすなら反撃能力保有は当然の帰結だ。
だが、朝日と毎日、東京の左派紙はイチャモンを付けている。「専守防衛の空洞化は許せぬ」(朝日2日付)「専守防衛の形骸化を招く」(毎日3日付)「専守防衛の形骸化憂う」(東京3日付、いずれも社説)。見事な横並びの「専守防衛」絶対固持論である。



