吉田茂も閣議決定で
岸田首相は7月14日、「選挙の中で突然の蛮行が行われた」として、海外から追悼が寄せられており、国葬儀をすることで「暴力に屈せず民主主義を断固と守り抜く決意を示していく」と述べた。だが、安倍氏暗殺事件そのものを報道機関が掘り下げず、容疑者の供述に乗って旧統一教会被害を過剰に取り上げ、政治的な改憲批判にまで国葬儀をねじ曲げている。
かつて左翼勢力が反対した講和条約だが、立役者の吉田茂元首相の国葬儀は同じ閣議決定によって67年にしめやかに行われた。60年代の左翼デモは、反安保法デモや「国葬反対」デモ以上の激しさにもかかわらずだ。違いは、当時、昭和時代の日本人の伝統意識の違いだろうか。
(窪田伸雄)



