信教の自由奪う狙い
興味深いのは、検討会委員の全国弁連の紀藤正樹弁護士が検討会に一つの資料を提出していることだ(前掲・消費者庁ホームページ)。それは「トラブルに巻き込まれたときの相談窓口」と「カルト問題キリスト教連絡会」の電話一覧表。前者は全国弁連のほか日本脱カルト協会、マインドコントロール研究所など怪しげな団体が並び、後者の連絡会には日本基督教団などキリスト教各派の事務局や宣教部が名を連ねている。
朝日によると、紀藤氏は検討会で「首相直結の特命担当大臣を置いて」解決に当たれと述べたという。どうやら政府に教団をカルトと規定させ、信教の自由を奪う魂胆のようだ。教団をめぐる魔女狩りと異端審問である。これでは宗教に寛容なわが国は中世暗黒社会に陥れられる。信教の自由は民主主義国の基本的価値だ。これに気付かない新聞は、それこそ「マインドコントロール」されている。
(増 記代司)



