首相肝いり「新しい資本主義」 各紙は批判の嵐

成長があっての分配

この点、「分配政策に偏重しがちだった岸田政権が経済の底上げを重視し、競争力を高める投資を促す方針を打ち出したことは一定の評価ができる」とした日経が、最も妥当か。

「成長と分配の好循環」はその順番通り、成長あっての分配であり、「分配の原資となる成長の実現を優先する姿勢をは正しい」(日経)からである。

もっとも、行動計画(案)は日経が指摘するように、理念先行で肉付けはこれからである。小額投資非課税制度(NISA)の拡充など細部を迅速に詰める必要があるだろう。

(床井明男)