
石川県宝達志水町の小学校で、「旅するチョウ」として知られるアサギマダラのマーキングが行われた。9月22日、押水第一小学校と宝達小学校、相見小学校の3年生38人が7班に分かれて、能登半島で最も高い宝達山(637㍍)山頂付近に登った。そこには「フジバカマ」や「アザミ」が群生しており、町の職員らがチョウのために大切に育てている。
9月初旬に3校をオンラインで結んで事前学習会を開き、地元のボランティア堀千恵子さんからアサギマダラの生態やマーキングの意義、タオルを利用した捕まえ方などをレクチャーしてもらっていた。
当日は6、7人ずつ混合でグループを編成し、教わった通り、タオルを回してアサギマダラをおびきよせ,近づいたところを網で捕獲していた(写真=宝達小学校HPより)。
アサギマダラは、北は北海道から南は南西諸島や台湾まで、長距離を移動するチョウとして有名で、宝達山にはその途中に飛来している。町内の小学校ではこれまでもマーキング活動してきたが、2年後に3校が統合することから、今年は初めて合同で行われた。
アサギマダラは春に日本列島を北上し、秋になると南方へ飛び、その距離は2000㌔にも及ぶと言われている。
これまでに約1200㌔離れた鹿児島県奄美群島の喜界島で見つかり、宝達小学校ではそれが縁となって喜界小学校との交流が今も続いている。「捕まえるのは難しかったけど、無事に2000㌔飛んでいってほしい」と児童たちは期待を膨らませていた。
(日下一彦)



