台湾
【新春特別インタビュー】日台韓連携で中国に対抗を 「第二のウクライナ化」拒否 元台湾副総統 呂秀蓮氏
強大化する中国が台湾に軍事侵攻する懸念が高まっている。万一、中台間で戦争が起きれば、わが国にも甚大な影響が及ぶため、一段と重要性を増しているのが日本と台湾の連携強化だ。そこで世界日報は、台湾で女性初の副総統を務めた呂秀蓮氏(78)に単独インタビューを行い、台湾海峡や太平洋地域の平和と安定に向けたビジョンを聞いた。
「澎湖諸島有事は日本有事」 東アジア全体の戦略的要衝 次期台湾澎湖県長 陳光復氏単独インタビュー
台湾の離島・澎湖諸島は、台湾本島と中国大陸の間に位置する戦略的要衝だ。先月26日の台湾統一地方選で澎湖諸島を管轄する澎湖県長(知事に相当)に民進党候補として当選した陳光復氏(67)が世界日報の単独インタビューに応じた。陳氏は澎湖諸島が中国から台湾を守る「防衛の第一線」であると強調するとともに、同諸島が中国に侵攻されれば日本の海上交通路も脅かされることから、「澎湖有事は日本有事」だと主張した。一問一答は以下の通り。
【インタビュー】安倍元首相銅像を建立 台湾・高雄 日台の友好貢献に謝意 紅毛港保安堂・張吉雄氏
台湾南部の高雄市にある廟(びょう)(寺社に相当)「紅毛港保安堂」に9月24日、日台友好に尽力した安倍晋三元首相の功績をたたえ、等身大の銅像が建てられた。廟の責任者、張吉雄氏はこのほど、世界日報の取材に応じ、安倍氏が生前「台湾有事は日本有事」と強調するなど、安全保障面を含め日台友好に寄与したことを高く評価した。
台湾有事に備え日台連携強化を 日台共栄首長連盟 都内で総会
台湾との交流強化を目指す市町村長でつくる「日台共栄首長連盟」の第2回総会が17日、東京都内のホテルで開かれた。来賓で出席した日華議員懇談会の古屋圭司会長(衆院議員)は、中国共産党大会の文書や綱領に必ず台湾を統一し、武力行使も辞さないと書かれていることについて「深刻な話だ」とし、価値観を共にする台湾と連携し対応していく必要性を訴えた。
台湾統一地方選 現職優位、野党・国民党が優勢
台湾では2024年1月の総統選の前哨戦となる統一地方選が26日の投開票に向けて終盤戦を迎えている。親中派の野党・国民党が優位を保ち、与党・民進党は22の県市首長ポストの3割前後しか獲得できない予想も出る苦しい選挙戦だ。地方都市の生活改善や経済発展など候補者の実務実績が最大限、評価される地方選では現職優位で中国の脅威への対中政策は優先順位が低く、民進党内のスキャンダルも影響している。
台湾 統一地方選まで10日 厳しい与党民進党
台湾に選挙の季節がめぐってきた。4年に一度行われる統一地方選挙が11月26日に投開票される。現在の選挙制度における統一地方選は「九合一選挙」と呼ばれるが、これは政令指定都市に相当する直轄市の市長から、知事に相当する県長、各自治体の議員、そして「里」と呼ばれる町内会長に等しいレベルまで、9種類の選挙を一度に行うことに起因する。
台湾有事と韓国危機
「ウクライナの次はどこだ」、新東亜(10月号)が「シナリオで構成した韓半島危機」を書いている。元韓米連合軍司令部作戦計画課長を務めたキム・ギホ江西大教授による「最悪の状況を設定した仮想シナリオ」だ。以下、それを基に構成する。
蔡氏「平和維持は共通の責任」台湾総統、中国に訴え
中華民国(台湾)の建国記念日にあたる「双十国慶節」の10日、台北市の総督府前で祝賀式典が行われた。蔡英文総統は台湾への軍事威嚇を強める中国に対し「武力衝突は決して両岸(台中)の選択肢ではない」と主張。理性と平等、相互尊重の下で台湾海峡の平和と安定を維持するために両岸指導者が対話を行うことは「共通の責任だ」と訴えた。
欧米から要人訪台ラッシュ 中国に一歩も引かぬ蔡総統
1911年の辛亥革命に由来する双十節を10日に迎えた台湾は今、ホットスポットだ。中台統一を最大の政治課題とする中国の圧力が強まる中、台湾を応援しようと米国や欧州から議員団など要人の訪台ラッシュが続く。
「永遠の友」と惜しむ声絶えず 安倍氏の銅像 台湾で設置
7月の参議院選挙の街頭演説中に凶弾に倒れた安倍晋三元首相。台湾に対し長年友好的な姿勢を示し続けてきた安倍氏に、親しみを感じる台湾人は多く、事件を受け台湾では悲しみの輪が広がった。
蔡総統「台湾中が楽しみ」京都橘高校が国慶節式典に出演
台湾の蔡英文総統は京都橘高等学校吹奏楽部との映像や写真を自身のSNSに公開した。京都橘高校の吹奏楽部は中華民国(台湾)の建国記念日にあたる10日の「双十国慶節」の式典に出演する予定。蔡総統は学生らに「(当日の公演を)台湾中が楽しみにしています」と声をかけた。
「日台は家族の関係」 台湾建国111周年祝う
中華民国(台湾)の建国記念日に当たる「双十国慶節」111周年を祝うレセプションが5日、都内のホテルで開催された。主催した台北駐日経済文化代表処の謝長廷代表はあいさつで、日台間に正式な国交はないが関係は「家族、兄弟のように極めて緊密」であり、「形式的な政治的関係を超越している」と語った。
台湾で安倍氏の銅像が完成間近 9月24日に除幕式
台湾高雄市の宗教施設「紅毛港保安堂」は7月に凶弾に倒れた安倍晋三元首相を顕彰しようと銅像を制作し、完成が間近となった。9月24日午前10時から11時30分まで同保安堂の広場で除幕式を執り行う予定。式の様子は動画投稿サイト「ユーチューブ」でライブ配信するという。
カンボジアで人身売買 台湾社会が震撼 「高収入」に騙され多数被害
カンボジアをはじめとした東南アジアで高収入の仕事があると誘われた台湾人が現地でパスポートを取り上げられ、人身売買される事件が多発し、台湾社会を震撼(しんかん)させている。中には、詐欺への加担の強要や強姦(ごうかん)、臓器売買の被害に遭うケースまで起きている。
米は「台湾防衛」明確化を ハリス前駐韓米大使 本紙インタビュー
日系人として初めて米太平洋艦隊司令官、太平洋軍司令官を歴任し、トランプ前政権では駐韓大使を務めたハリー・ハリス氏がこのほど、世界日報のインタビューに応じた。ハリス氏は緊迫化する台湾海峡情勢について、米国は台湾防衛を明言しない「戦略的曖昧さ」を放棄し、軍事介入の意図をはっきり示す「戦略的明確さ」に転換すべきだと主張した。また、安倍晋三元首相が提唱した「自由で開かれたインド太平洋」構想が米国の戦略にも取り入れられたことで、「日米両国はインド太平洋地域における機会、挑戦、脅威を同じ形で捉えている」と指摘し、日米の共通基盤を構築した安倍氏の功績を称(たた)えた。
台湾へのサイバー攻撃多発 米下院議長訪問時
ナンシー・ペロシ米下院議長が台湾を訪問した今月2日と3日を中心に、台湾では総督府や国防部などのウェブサイトが一時閲覧不能になったほか、駅構内やコンビニエンスストア店内の電子掲示板にペロシ氏の訪台を非難する言葉が映し出されるなど、中国によるものとみられるサイバー攻撃が多発した。台湾侵攻の際に実行される可能性が高い「ハイブリット戦」を想定して行われたとの見方が出ている。
台湾侵攻時、露・北が陽動作戦も
ロシア軍のウクライナ侵攻から今月下旬で半年を迎える。東アジアでも懸念される中国の台湾侵攻リスクの高まりや武力威圧を強化する北朝鮮など、ユーラシア大陸の東西で安全保障問題が急浮上している。最悪のシナリオは中国、ロシア、北朝鮮が強力なタッグを組んで西側に立ち向かってくることだ。それがあり得るのか、国際関係アナリストの松本利秋氏に聞いた。



