【上昇気流】(2022年4月15日)
ウクライナに侵攻したロシア軍の民間人虐殺や残虐な攻撃が次々と明らかになる中、「戦争犯罪」を追及する動きが強まっている。国際刑事裁判所(ICC)のカーン主任検察官は首都キーウ近郊ブチャを訪問。「犯罪が行われていると信じるに足る合理的な根拠がある」と語った。
マリウポリで2万1000人死亡か 露軍、東部制圧続行
ロシア軍は13日、ウクライナ東部各地で制圧に向けた軍事作戦を続行した。激戦地の南東部マリウポリでは、これまでに推計で2万1000人が死亡したとされる。東部各地で民間人の退避が計画されているが、「ロシア側の妨害」(ウクライナ当局)により、避難が進まない状況という。
イスラエルでテロ拡大の懸念 西岸北部で自治政府支配弱まる
イスラエルのテルアビブで7日、パレスチナ人が銃を乱射し、3人が死亡、10人以上が重軽傷を負うテロ事件が発生した。治安部隊の銃撃で死亡した容疑者は、パレスチナ自治区ヨルダン川西岸北部ジェニンの出身で、単独犯とみられる。ここ数週間に発生したテロ攻撃は4件目で、犠牲者は14人に上った。イスラエルはさらなるテロ攻撃に警戒を強めている。
米ディズニー「作品に同性愛」 子供に悪影響 蝕まれる「夢の国」
米娯楽大手ウォルト・ディズニーの作品と言えば、「子供に安心して見せられる」というイメージがあったが、それはもう過去の話のようだ。同社幹部が最近、子供向け作品に同性愛などLGBT(性的少数者)に関する内容を積極的に取り入れていく方針を示したことが判明し、米国の親たちを驚かせている。過激な性情報を子供に触れさせたくない家庭の間で、「ディズニー離れ」が進む可能性がある。
【韓国紙】BTS、軍入隊の意向に変化か?
防弾少年団(BTS)は2013年デビュー以来、いつも「メンバー全員が軍隊に行く」と公言してきた。ところが最近、BTSが兵役問題を所属会社に一任したことが分かり、考えが変わったのではないかと危惧されている。
ウクライナ、ロシアの化学兵器使用に厳戒 東部で戦闘激化へ
ウクライナのゼレンスキー大統領は11日夜のビデオ演説で、ロシアによる化学兵器の使用に警戒を強めていると明らかにした。ウクライナの親ロシア派は、包囲下にある南東部の要衝マリウポリで化学剤を使用する可能性を警告。大統領は「最大限深刻に受け止めている」として厳戒態勢にあることを強調した。
変革機運で2大政党没落 欧州戦争危機下のフランス大統領選(下)
フランス大統領選挙の第1回投票の結果、中道右派政党・共和党(LR)のペクレス候補、中道左派・社会党(PS)のイダルゴ候補は大敗した。この保革2大政党は選挙運動費用を受け取る下限の得票率5%を割り込む過去最低の得票率となり、両党とも数億円の供託金を国に納める事態に陥った。また、環境政党「ヨーロッパエコロジー・緑の党」(EELV)のジャド氏(54)も大敗した。
マクロン、ルペン氏決選へ 仏大統領選 前回の対決再現
フランス大統領選の第1回投票が10日行われ、中道のマクロン大統領(44)と極右政党「国民連合(RN)」のルペン候補(53)が前回選挙に続き決選投票進出を決めた。内務省によれば、得票率はそれぞれ約28%と約23%だった。決選投票は24日に行われる。
ロシア無差別攻撃歯止めなく ウクライナ首都周辺、遺体1222人
ウクライナに侵攻しているロシア軍は11日、東部や南部で支配地域を拡大するため、攻撃を続けた。都市部への無差別砲撃で民間人の犠牲者に歯止めがかからず、さらなる戦闘激化への懸念も高まっている。ウクライナのベネディクトワ検事総長は英メディアに対し、北部キーウ(キエフ)州で1222人の遺体が見つかったと説明した。
制裁で留学生が窮地に フランスから
ウクライナ戦争で西側諸国がロシアへの経済制裁を強める中、フランスのロシア人留学生に深刻な影響が出始めている。その一つはロシア系金融機関を対象に国際取引が制限され、フランスで学費や生活費を受け取れなくなっていることだ。
対露友好揺らぐセルビア ウクライナ侵攻 ブチッチ氏大統領再選も股裂き状態
バルカンの盟主セルビアで大統領選が行われ、ブチッチ大統領(52)が再選を決めた。ロシアのプーチン大統領は早速ブチッチ大統領に祝意を伝えるなど、セルビアとの伝統的な友好関係を確認した。ただ、ロシア軍のウクライナ侵攻以来、伝統的に友好関係を続けてきたセルビアとロシア両国関係が揺らぎ始めている。
ロシア寄りルペン氏逆風か 欧州戦争危機下のフランス大統領選(上)
10日に行われたフランスの大統領選挙は、現職中道のマクロン大統領と右派・国民連合(RN)を率いるルペン候補が決選投票に進む。ウクライナ危機による安全保障、エネルギー危機の中、3割の有権者がギリギリまで支持者を決めかねた前代未聞の選挙でもあった。
【上昇気流】(2022年4月12日)
ウクライナの首都キーウ制圧に失敗したロシア軍が、東部制圧への動きを加速している。米メディアによると、13㌔に及ぶロシア軍の車列が東部に向かっており、プーチン大統領は侵攻作戦を統括する司令官にアレクサンドル・ドボルニコフ上級大将を任命した。
仏大統領選 マクロン氏、思わぬ苦戦 きょう第1回投票、ルペン氏肉薄
フランスで10日、大統領選の第1回投票が行われる。当初はマクロン大統領(44)の圧勝とみられていたが、終盤で極右政党「国民連合(RN)」のルペン候補(53)が肉薄。支持率で数ポイント差に迫っている。急進左派「不屈のフランス」の創設者メランション氏(70)も最後の追い上げを見せており、マクロン氏は思わぬ苦戦を強いられそうだ。
駅攻撃 死者52人に 米欧首脳一斉非難 ロシア追及強める
ウクライナ東部ドネツク州クラマトルスクの鉄道駅で多数の民間人が犠牲となった8日の弾道ミサイル攻撃で、ウクライナや欧米はロシア軍が撃ち込んだとみて、新たな「戦争犯罪」と厳しく非難し、責任を追及する構えを強めた。ドネツク州当局者によると、死者数は少なくとも52人となった。
中国ゼロコロナ政策の失敗 揺らぐ政治体制の優位性
国際情勢を分析している米調査会社「ユーラシア・グループ」は年初、「今年の10大リスク」を発表し、世界経済最大のリスクは中国が進めるゼロコロナ政策が失敗することだと指摘した。
対露制裁で追加5項目首相発表
田文雄首相は8日、首相官邸で記者会見し、ロシアによる侵攻が続くウクライナで民間人の遺体が多数見つかったことを受け、石炭の輸入禁止など5項目の追加経済制裁を発表した。ロシアの基幹産業であるエネルギー分野で制裁に踏み込んだのは初めて。最大手銀行ズベルバンクの資産凍結などを新たに打ち出した。
【連載】赫き群青 いま問い直す太平洋戦史(10) 南雲愚将論再考(上) 幕僚統帥に浸った昭和の海軍 草鹿参謀長が作戦ミスを責任転嫁
空母艦載機による真珠湾空襲という専門外の航空作戦の責任者を命じられ、南雲忠一中将はその重責に苦しんでいた。ハワイに向け機動部隊が千島の単冠(ヒトカップ)湾を出撃する段になっても、「えらいことを引き受けてしまった。僕がもっと強く出てキッパリ断ればよかった。上手(うま)くいくかね」と草鹿龍之介参謀長に不安な心情を吐露している。



