【ワシントン山崎洋介】米民主党のペロシ下院議長の台湾訪問について、米国では共和党議員らが支持を表明するなど、中国の脅威への警戒感の高まりから党派を超えた支持が広がった。
共和党上院トップのマコネル院内総務を含む25人の共和党上院議員は2日の声明で、「過去数十年に下院議長を含め、多くの議員が台湾を訪問した。今回の訪問は、一つの中国政策と一致しており、われわれはあらゆる点で(台湾への武器供給などを約束する)台湾関係法に一層、責任を持っていく」と述べた。
4月に台湾を訪問した同党のグラム上院議員はテレビ番組で、「中国に行動を指図されるべきではない。中国共産党は自由と民主主義の味方ではなく、ペロシ氏が台湾を訪れるというのは良いことだ」と述べた。
また保守系FOXニュースの議会担当記者アイシャ・アスニー氏は番組で、「下院議長の政策に賛否はあったとしても、彼女は一歩も引かない、大胆な人だ」と評価し、1991年にペロシ氏が北京の天安門広場で横断幕を掲げ、天安門事件に抗議したことに言及した。
またウォール・ストリート・ジャーナル紙は社説で、「ペロシ氏の台湾訪問の計画が(無益にも)リークされたことで、中国が脅迫をしてきたが、それでも同氏が実行に移したのは正しいことだった」と評価。その上で、「ペロシ氏の訪台に対する中国の反応を受け、台湾と米国は台湾の防衛を強化するために緊急に行動すべきだ」と訴えた。



