パレスチナとの対立激化も
【エルサレム森田貴裕】イスラエルで29日、右派政党「リクード」党首のネタニヤフ元首相率いる新連立政権が発足する。パレスチナに強硬な極右政党や宗教政党と連立を組んだ新政権は、イスラエル史上最も右寄りとされ、イスラエルとパレスチナとの対立が一層深まることが懸念される。
ネタニヤフ氏は1990年代と2009年から21年にかけて首相を務めており、約1年半ぶりの返り咲きとなる。
新連立政権は、リクードに極右「宗教シオニズム」やユダヤ教政党から成る。国会定数120の過半数を上回る計64議席を有しており、新連立政権はこの日の国会での信任投票で承認される見通しだ。
リクードは先月1日のイスラエル総選挙で32議席を獲得し第1党となった。ヘルツォグ大統領が選挙で議席を得た各党から首相候補について意見聴取したところ、ネタニヤフ氏を支持する声が多数を占め、大統領はネタニヤフ氏に組閣を要請した。
ネタニヤフ氏は29日、国会での演説で、「イランの核開発計画を阻止し、イスラエルとアラブの紛争を終わらせることが最優先事項だ」と語った。



