シリア北部空爆で35人死亡 トルコ軍、テロに報復

【エルサレム森田貴裕】トルコ国防省は20日、シリア北部およびイラク北部で反政府武装組織クルド労働者党(PKK)などクルド人武装勢力の拠点89カ所を標的に空爆を実施したと発表した。英国に拠点を置くシリア人権監視団(SOHR)によると、19日夜のトルコ軍の空爆でクルド人主体の民兵組織シリア民主軍(SDF)の戦闘員やシリア軍兵士ら少なくとも35人が死亡した。

トルコのアカル国防相は20日、声明で、「テロ攻撃に対しては報復する」「作戦は成功し、テロ組織の本部は破壊された」と述べた。トルコ当局は、イスタンブールの中心部で13日に発生した爆弾テロ事件にはPKKが関与したとして、実行犯のシリア国籍の女を含め、これまでに17人を逮捕した。PKK側は関与を否定している。