【韓国紙】韓流ブーム20年「相生・協力で共存共栄を」

インタビューを受ける孔炯植駐日韓国文化院院長(韓国紙セゲイルボHPより)
インタビューを受ける孔炯植駐日韓国文化院院長(韓国紙セゲイルボHPより)

駐日韓国文化院長に聞く

20周年を迎えた日本国内の韓流ブームの安定した持続のために何をしなければならないか。孔炯植(コンヒョンシク)駐日韓国文化院院長が語った。

―ドラマ「冬のソナタ」放映を基準として今年は韓流20周年になる。

「日本国内の韓流を語ろうとするなら1998年、金大中大統領と小渕恵三首相(いずれも当時)の間の『21世紀に向けた新たな韓日パートナーシップ』共同宣言から指摘しなければならない。同宣言で韓国で日本大衆文化が開放され、日本に多様な韓国文化が紹介された。2002年韓日ワールドカップ共同開催でより一層多様な韓国文化が知らされ、03年4月3日、NHKの『冬のソナタ』放映につながった」

―20年間どんな過程を経たか。

「4回の韓流ブームがあったと言える。冬のソナタ放映で形成された第1次は中年を中心に人気があった。2010年からの第2次ブームはKARA、少女時代などの登場で若い女性層に人気が広がった。観光、消費財などの商品にも韓流という言葉が使われ始めた。第3次ブームは17年ごろ始まった。10~20代女性ファンが急増した時期だ。第4次は映画『パラサイト』、ドラマ『愛の不時着』、『梨泰院クラス』等が人気を博し、韓流に関心が低かった中年男性の間でも人気が高まった」

―韓国文化を日本に知らせるのに重点を置かなければならないことは。

「均衡がまず重要だ。日本人が大衆文化にだけ注目しないようにバランスを取るという意味においてだ。現代と伝統、大衆文化と純粋文化などを満遍なく楽しめるよう努力している。

次に相生・協力だ。日本は世界的なコンテンツ強国で、私たちにとってはコンテンツ産業の重要な消費市場であり協力拠点だ。お互いの長所を共有し競争力を高めてウィン・ウィンの関係にしなければならない。

日本国内の韓流はもう単純な韓国文化ブームでなく両国が協力する重要なビジネス領域になった。お互いが共感して文化的連帯感を強化する事業を発掘することに力点を置かなければならない。未来世代の交流活性化にも気を遣っている。若い世代が交流して理解を高めることが両国の未来に何よりも重要だ」

―韓流の未来のためには若い層が重要なようだ。

「言葉、文章、歌など韓国文化全般に対する若い生徒たちの関心が高い。毎年日本の7都市で開く韓国語スピーチ大会に中・高校生300人余りが参加している。1年コースで開講する『中・高校生のための韓国語講座』には今年定員の7倍を超える申し込みが集まった。韓・日交流作文コンテストに昨年は3217人が応募し、昨年初めて開催したKポップ夢の木オーディションには698人が志願した」

(カン・グヨル東京特派員、4月26日付)