【韓国紙】次に米中の“弱い輪”になり得る韓国

次の弱い輪は韓国か?

米国と中国の次の“弱い輪”は韓国になる可能性が大きい。中国は韓国のIPEF参加の前後で発言の水位を高めている。中国外交部は5月12日、IPEFに対し「中国は各国と共に開放的協力と互恵・共栄の趣旨を持ってアジア・太平洋協力の大きい舞台を共に作ることを望む」という比較的抑制された反応を示した。

だが、尹錫悦(ユンソンニョル)大統領がIPEF参加方針を公式化した16日に開かれた韓中外相会談で王毅外相は、「デカップリング(切り離し)の否定的傾向に反対し、グローバルな産業供給網を安定的に維持しなければならない」として、韓国のIPEF参加を牽制した。

中国は尹氏が大統領に当選した後、異例にも習近平主席との通話、王岐山副主席の就任式出席など、韓国新政権との関係を重要視するとのメッセージを発している。尹錫悦政権が文在寅(ムンジェイン)政権とは違って米国側に傾き得るとの危機感が作用したのだ。

一方で、中国は韓国に最善を尽くしたが、韓中関係が疎遠になった原因は韓国にあるという名分を積み上げる過程だと見ることができる。

尹錫悦政権の米中両国間の外交政策は文在寅政権の“戦略的曖昧性”と違って米国により密着するだろう。中国とどれくらい距離を置くのかは分からないが、選択する場合は相手のカードへの対応策も考えなければならない。韓国は、在韓米軍の迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」配備の際に中国から報復された辛い記憶がある。何の戦略もなく、同じ目に遭うのは問題だ。最初の被害は騙された人間の過ちだが、再び騙されれば、被害者側にも問題があるということだ。

(イ・クィジョン北京特派員、5月30日付)