欧州・ロシア
夫婦の幸福度アップを フィンランドや沖縄にヒント
内閣府が6月上旬に発表した合計特殊出生率(一人の女性が一生のうちに出産する子供の平均数)は1・33だった。世界銀行によれば208カ国中、日本は191位という低さだ。このまま推移すれば、今世紀末には人口半減という予測データも出ている。出生率低下は経済成長や社会保障の維持を難しくし、将来への懸念からさらに結婚や子供の数が減る悪循環も指摘される。起死回生策はあるのか、平成国際大学名誉教授の佐藤晴彦氏に聞いた。
「氷河期」に突入した仏独 ウクライナ戦争で関係一変
マクロン仏大統領は26日、ショルツ独首相をパリの大統領府に迎え、ワーキングランチを開いた。恒例の関係閣僚理事会が無期延期になる中での開催で、仏独関係は冷え込んだままだ。両国は欧州連合(EU)およびユーロ圏の二大大国であり、英国のEU離脱後、両国の結束は一段と重要になっている。
仏伊首脳が初会談 友好強調 メローニ右派政権に警戒感も
フランスのマクロン大統領は23日、ローマでイタリアのメローニ新首相と初の会談を行った。親欧州連合(EU)で中道のマクロン氏は、EU懐疑派で極右のメローニ氏と相いれないため、会談の可能性は直前まで微妙な状況だった。
フランスがエネルギー憲章条約から脱退、省エネ政策推進
フランスのマクロン大統領は21日の欧州理事会の記者会見で、欧州連合(EU)および自国の気候変動対策と相いれないとして、エネルギー憲章条約(ECT)から脱退することを明らかにした。そのためEUの他の加盟国に波紋が広がっている。オランダも先週、期日は示さずに環境・エネルギー省が脱退を示唆したことで、ドミノ式の離脱も予想される。
宗教と表現の自由の衝突 フランス 存在感増すイスラム
フランスで中学校教師がイスラム過激主義に傾倒する若者に殺害された事件から2年がたつ。預言者ムハンマドの風刺画を授業中に見せたとして殺害された教師は表現の自由を守ったとして英雄視されている。一方、国内のイスラム教徒の存在感は増すばかりで、フランス人のアイデンティティーを揺るがしている。
ウクライナ戦争後の世界の変化とプーチン後継を予測するNW日本版
ウクライナ戦争が始まって9カ月。解決の糸口さえつかめず、ガスパイプラインが止まった中で欧州は厳しい冬を迎えようとしている。情勢はどうなっているのか。欧州が感じている切迫感、危機感は日本の週刊誌を見ていては分からない。もっとも週刊誌とはそういうもので、これに地球的話題を求めるのは「八百屋で魚を求める」ようなもの。
ドイツに初のガス供給 フランス
フランスは13日、ドイツに初めてガスの直接供給を行った。仏エネルギー大手エナジーズの子会社GRTガスは、31ギガワット時(GWh)のガスを毎日、独仏国境のパイプライン経由で供給すると発表した。
プーチン露大統領、揺らぐ基盤 動員令発出後、70万人が国外へ
ロシアのプーチン大統領は9月21日、ウクライナに侵攻したロシア軍の劣勢を受け、予備役に対する部分動員令を発した。戦力補充が目的だったが、対象となる可能性のある人々数十万人が国外に脱出するという混乱を招いた。また、ショイグ国防相に政権内部から強烈な批判が飛び出すなど、政権の支持基盤に揺らぎがみられる。
「欧州政治共同体」が初会合 44カ国、ロシアのウクライナ侵攻に圧力
チェコのプラハに6日、トルコやバルカン半島諸国を含むヨーロッパ44カ国首脳が集まり、ロシアに対する抗議の姿勢を示した。フランスのマクロン大統領の提案で実現した欧州政治共同体を議論する初会合には、ロシア寄りのトルコのエルドアン大統領や、バルカン半島で対立する国の首脳が全て参加し、欧州連合(EU)加盟国、未加盟国、非加盟国、EU離脱した英国など招待した44カ国首脳が集まった。
W杯パブリックビューイング 仏各都市が次々中止へ
中東カタールで開催するサッカーのワールドカップ(W杯)を1カ月後に控え、フランスの大都市は次々にパブリックビューイングを行わないことを表明した。理由はカタールで問題が指摘される移民労働者の死亡事故、インフレによる景気後退とエネルギー危機に見舞われる中、設置費用とエネルギーコストへの懸念も高まっているからだ。さらに11月の開催で寒さの中、街頭で応援する観戦者は多くないとの見方もある。
EUでハンガリーのみ―ロシアのガス供給
ロシアから天然ガスの供給を受ける欧州連合(EU)諸国が、ロシア側がパイプラインを停止したことで、ハンガリーが唯一供給を受け続ける国となった。複数の欧州メディアが伝えた。
バチカン司教任命権移譲問題 中国暫定合意を再延長へ
世界に13億人以上の信者を誇る最大のキリスト教会、ローマ・カトリック教会の総本山、バチカン教皇庁は2018年、中国共産党政権との間で司教任命権問題で暫定合意したが、バチカンは先日、使節団を北京に派遣し、今年10月で期限を迎える暫定合意の再延長で中国側と一致したという。中国共産党政権に司教の任命権を移譲するような暫定合意については、中国内の地下教会関係者から批判の声が上がっている。
政権内で権力闘争も 苦戦のロシア 米紙記者が警告
米紙ワシントン・ポストのロシア問題専門家、キャサリン・ベルトン氏は2日、訪問中のウィーンでオーストリア国営放送とのインタビューに答え、ウクライナの4州併合後のロシア情勢について「ここ3週間内に予備兵の部分動員が成果をもたらさない場合、プーチン氏の立場は厳しくなる」と指摘、クレムリン内で権力闘争が起きる可能性があると主張した。
危険なプーチン氏の有言実行 ロシア、政治戦略ではなく使命感
ロシアのプーチン大統領は先月30日、ウクライナ東部(ドネツク州、ルガンスク州)・南部(ヘルソン州、ザポロジエ州)のウクライナ4州をロシアに併合する書類に署名した。プーチン氏にとって、同式典は2月24日から始まったロシア軍の「特別軍事行動」の軍事的成果として世界に向かって誇らしく宣言する日となるべきだったが、クレムリンのライブ中継を見る限りでは、式典に参加した指導者たちの顔からはいずれも重々しい雰囲気が感じられた。
違法な併合と正式に非難 欧州理事会
欧州理事会は9月30日、「われわれは、ロシアによるウクライナのドネツク、ルガンスク、ザポロジエ、ヘルソン地域の違法な併合を断固として拒否し、明確に非難する」との声明を出した。欧州連合(EU)の欧州委員会はすでに対ロシアの新たな制裁について7日に話し合う方針を決めている。
【フランス美術事情】「ムンク、生、愛、死の詩」展/オルセー美術館
オルセー美術館は、ノルウェーの画家エドバルト・ムンクの全生涯の仕事を見渡せる「ムンク、生、愛、死の詩」展(来年1月22日まで)を開催中だ。
EU、新たな対露制裁提案
欧州連合(EU)は28日、ロシアがウクライナ東部で強引な住民投票を実施し、編入を進めていることを受け、新たな制裁措置を提案した。制裁には、ロシア産石油を第3国が購入する場合の上限価格導入などが含まれる。
EU第3の経済大国イタリア 初の右派連合政権に加盟国注目
25日のイタリア総選挙で勝利した極右政党・イタリアの同胞(FDI)のジョルジア・メローニ党首は勝利宣言後、「全てのイタリア人のための統治を約束する」と述べ、今後の関心は極右・同盟と中道右派フォルツァ・イタリア(FI)との右派連合の組閣が注目される。同時に英国が欧州連合(EU)を離脱後、ドイツ、フランスに次ぐEU第3位の経済大国となったイタリアについて、加盟国はその動向に強い関心を寄せている。
EU、ロシアの核使用警戒
ロシアのプーチン大統領がウクライナ侵攻で核兵器の使用をにおわせている問題で、欧州連合(EU)のボレル外交安全保障上級代表(外相)は24日、英BBCで、真剣に受け止めるべきだとの見方を示した。



