欧州・ロシア

銃乱射でクルド人3人死亡  追悼集会で衝突も 仏パリ

フランス・パリ10区にあるクルド文化センターで23日、銃乱射事件が発生し、男性2人と女性1人が死亡、3人が負傷した。事件翌日にパリ市内で行われた追悼集会では衝突が発生。クリスマス休暇で人の移動が増える時期でもあり、住民の間で不安が広がった。

ウクライナのNATO加盟  仏大統領「可能性高くない」

フランスのマクロン大統領は21日、複数のメディアとのインタビューで、ウクライナの北大西洋条約機構(NATO)加盟はロシアとの対立を深めるだけであり、「可能性の高いシナリオではない」と答えた。また、欧州防衛についてNATOに代わるものを模索する従来の考えを強調した。

元ナチ親衛隊秘書に有罪―ドイツ

ドイツ北部イツェホーの法廷は19日、第2次世界大戦時にシュトゥットホーフ強制収容所の親衛隊司令官の元秘書に対して、有罪判決を言い渡した。欧州メディアが一斉に報じた。同被告は1万500人以上の殺害ほう助と5人の殺害未遂に加担した罪で裁かれた。

ガス価格上限で合意 EU加盟国

欧州連合(EU)27カ国のエネルギー相は19日、欧州委員会による「市場調整メカニズム」と呼ばれるガス価格の上限に関する提案で合意した。TTF(ヨーロッパのベンチマーク指数)で観察された価格が3日間でメガワット時当たり180ユーロに達すると適用される。来年2月以降に有効になる予定だ。

EU 第9の対露制裁措置発効 ドローンエンジン輸出禁止

欧州連合(EU)はブリュッセルで今年最後の首脳会議を開催し、対ロシアの9番目となる制裁措置を15日に加盟全27カ国が承認し、16日に発効された。制裁措置にはウクライナ攻撃で使用される兵器を抑止するため、ロシアに武器輸出する全ての第三国に対しEUからのドローンエンジンの輸出を禁止した。

欧州に波紋広げる「カタール・ゲート」 関係者の議会出入り禁止

欧州議会のエバ・カイリ副議長(ギリシャ選出)がカタールから多額の金銭を受け取った容疑で起訴されたことを受け、欧州議会は15日、司法捜査が終了するまでカタールの利害関係者による議会への出入りを禁じることで合意した。

ボスニアをEU候補国へ  西バルカンで対露戦略急ぐ 首脳会談

欧州連合(EU)は15日から始まる加盟27カ国の首脳会談で、ボスニア・ヘルツェゴビナの加盟候補国入りを正式に決定する。同時に、コソボとジョージアの2カ国に「潜在的な候補国」のステータスを付与する予定だ。

日本の常任理事国入りを支持 安保理は機能不全  

英国のクレバリー外相は12日、英外務連邦開発局で外交政策のビジョンについて演説し、国連改革の一環として安全保障理事会常任理事国を拡大し、日本を加えることを支持すると表明した。また、ウクライナに侵攻した常任理事国ロシアについて「プーチン大統領は全ての国、ひいては世界中の全ての人々を保護する法律を破壊する準備ができている」と危惧し、国連強化を強調した。

EU、国際炭素税採用 輸入製品のグリーン化で

欧州連合(EU)加盟国と欧州議会は13日、域外で生産された輸入品に炭素排出量を考慮した炭素税を課す前例のないメカニズムを採用すると発表した。EUの産業製品輸入グリーン化政策の一環で域内の環境汚染を防ぐとともに域外他地域の汚染抑止に繋(つな)がるとしている。

欧州議会副議長を逮捕、免職  カタールから金品受領か ベルギー当局

欧州議会のエバ・カイリ副議長(44)は11日、カタール政府から多額の金品を受け取り、欧州連合(EU)機関の決定に影響を与えようとしたとして、汚職容疑でベルギー当局によって逮捕、起訴された。同様の理由で欧州議会関係者4人も逮捕された。仏日刊紙ルモンド紙などが報じた。

仏エネルギー危機 再エネ開発を加速 太陽光発電などを促進

フランスは再生可能エネルギーの生産を加速する法案を採択し、スペイン、ポルトガルとの間で「グリーン水素」のパイプライン設置でも合意した。ウクライナ侵攻でエネルギー危機が深まる中、国内でやれること、周辺国との連携が必要なものを同時進行させているが、再生可能エネルギー開発は待ったなしだ。

「グリーン水素」パイプライン  仏スペイン間 30年までの敷設で合意

フランスのマクロン大統領は9日、スペイン南東部アリカンテでスペインのサンチェス首相、ポルトガルのコスタ首相と会談し、スペイン・フランス間の海底水素パイプラインを2030年までに建設し、稼働を目指すことで合意した。

ロシア内陸部にドローン攻撃 ウクライナが報復攻撃示唆

ウクライナ国境から500キロ以上離れたロシアの複数の空軍基地が、ウクライナによるものとみられるドローン攻撃を受け炎上し、ロシア国内に動揺が広がっている。一方で国内では銃器や爆発物を使った犯罪が急増しており、前線に送るために囚人を釈放したことが原因との指摘がある。ラトビアに拠点を置くロシアの独立系メディア「メドゥーザ」はロシア政府が実施した非公開の世論調査で、戦争継続支持が25%に急落したと報じた。

仏で計画停電検討 ブラックアウト回避で  

ロシアのウクライナ侵攻の影響で電力逼迫(ひっぱく)が懸念されるフランスで6日、政府が「最悪のシナリオ」である大規模停電(ブラックアウト)を回避するため、計画停電の可能性があることを明らかにした。治安維持や救急、交通や学校の運営などを考慮し、自治体で検討に入る。

仏の出生率が低下 伊は13年連続人口減少

欧州連合(EU)内では高い出生率を保持するフランスで子供を産む数が減少している。一方、イタリアは13年連続で人口が減少しており、ヨーロッパの人口減少は将来への先行き不安が影響しているとの指摘もある。少子高齢化による人口減少は、生産性の低下や技術革新の停滞、医療費増加などに直結するとして、懸念が広がっている。

オミクロン株拡大で再びマスク着用奨励  フランス

フランスで新型コロナウイルスの症例数の急増を受け、マスク着用の議論が高まっている。今年7月にコロナ対策に取り組んできた政府の科学評議会に代わって設置された健康リスク監視・予測委員会(COVARS)は4日、マスク着用措置の即時強化を強調した。

ブラジル 熱帯雨林、1年で東京都の5倍消失  

南米ブラジルの国立宇宙研究所(INPE)は30日、ブラジル国内のアマゾン熱帯雨林で2021年8月から22年7月までの1年間に消失した森林面積が1万1568平方㌔に達したとする報告書を発表した。

マスク氏のツイッターに新法適用、EUが注文

欧州連合(EU)の欧州委員会のブルトンデジタル担当委員は11月30日、米ツイッター社を買収したイーロン・マスク氏と会談し、EUの新たな規制基準を伝えてツイッターの大幅な改善を求めた。

フランスパンが無形文化遺産  「250グラムの魔術」とマクロン氏

国連教育科学文化機関(ユネスコ)は30日、フランスパン「バゲット」を無形文化遺産に登録したことを明らかにした。登録内容は「バゲット作りの伝統とそれをめぐる生活習慣」で、米国を公式訪問中のマクロン仏大統領はバゲットを握って演説し、「250㌘の魔術と完璧さ」と登録を喜んだ。

コカイン33トンを押収 欧州刑事警察機構 欧米連携し国際捜査

欧州刑事警察機構(ユーロポール)は11月28日、欧州のコカイン売買を大規模に牛耳る通称「スーパーカルテル」の主犯格と共犯者を逮捕し解体したと公表した。欧州メディアが一斉に報じた。「砂漠の光作戦」と命名された今回の国際捜査で、11月8~19日に欧州各地やアラブ首長国連邦(UAE)の組織のアジトなど関連施設を一斉捜索し、容疑者49人を逮捕した。

注目記事