欧州・ロシア
仏のデモ、増える若者参加 年金改革一時停止を要求
フランス政府の年金改革新法に反対する抗議デモは28日、1月から数えて10回となり、前回23日に比べて若者の参加が2倍以上に増加した。仏民主労働総同盟(CFDT)のベルジェ事務局長は、政府に対して改革の一時停止要求を掲げ、デモ行進を行った。同氏は改革法の細部の見直しと検討に数カ月が必要と主張している。
フランシスコ教皇、在位10年 バチカン改革、成果いまだ見えず
ローマ・カトリック教会最高指導者フランシスコ教皇(86)は13日、在位10年を迎えた。聖職者の未成年者への性的虐待問題の多発、バチカン銀行の不正問題など多くの不祥事を抱え、教会への信頼感は大きく揺れている。教皇は教会の刷新に乗り出してきたが、教会内の保守派の抵抗に遭遇し、改革の成果はまだ見えないようだ。
マクロン仏大統領 年金改革に強い意思示す 抗議デモ参加者100万人超す
年金改革を選挙公約に掲げていたフランスのマクロン大統領が22日のテレビインタビューで、「支持率が下がるのは覚悟の上、改革は断行する」と強い意志を示した。これを受け改革反対派は猛反発し、23日に今年9回目となる全国規模の抗議デモを行い、内務省の23日19時の発表で仏全土で約119万人(組合側発表で350万人)がデモに参加したと発表した。
砲弾100万発提供へ ウクライナにEU加盟国
欧州連合(EU)の10を超える加盟国が20日、ブリュッセルで来年中に少なくとも100万発の砲弾をウクライナに供給することで合意した。総額20億ユーロに相当する支援計画となる。今年に入り、ロシア軍の激しい攻撃への反撃の準備を進めるウクライナ軍の砲弾不足が表面化していた。ウクライナはEUに対し、月に35万発の砲弾が必要と伝えていた。
トルコ フィンランドの申請批准へ NATO加盟 スウェーデンは保留
トルコのエルドアン大統領は17日、トルコ訪問中のフィンランドのニーニスト大統領との会談後の記者会見で、フィンランドの北大西洋条約機構(NATO)への加盟申請を批准するプロセスを開始すると発表した。エルドアン大統領は、「トルコはNATOの門戸開放政策を援護している」と述べるとともに、「フィンランドの加盟はNATOをより強力にするだろうと」と付け加えた。
フランス、反年金改革ストで収集されず パリの路上にごみの山
コロナ禍明けで外国人観光客が戻りつつあるフランスのパリで、未収集のごみの山が通りを埋め尽くしている。政府の年金改革に反対する動員の一環として、ごみ収集業者がストライキを行っているためで、エッフェル塔、凱旋門、ノートルダム寺院などを訪れる観光客を驚かせている。
欧州で武器輸入急増―国際平和研 ウクライナ侵攻が影響
スウェーデンの「ストックホルム国際平和研究所(SIPRI)は13日、最新の「国際武器移転に関する報告書」を公表し、ロシアのウクライナ侵攻以来、欧州諸国の武器輸入が急増していることを明らかにした。
英の不法移民法案に懸念高まる 不法入国、昨年は4万人超える
英国のスナク政権はフランスから英仏海峡をゴムボートで無謀に渡り、英国に漂着する不法移民を阻止するため、新たな不法移民法案を提案した。ただ、人道的観点から欧州連合(EU)や国連が懸念を表明し、英国内でも新法が議会で承認される可能性が高いとは言えないとの見方もある。
ドイツ 宗教施設で銃撃 妊婦など8人死亡
独北部ハンブルク市で9日夜(現地時間)、宗教団体「エホバの証人」の施設で礼拝が開かれていた時、銃撃事件が発生し、銃撃犯人を含み8人が死亡したほか、8人が負傷し、そのうち4人は重傷を負った。銃殺された1人の女性は妊婦で、胎児は7カ月目だった。ハンブルク警察関係者によると、犯人は35歳のドイツ人で1年半前に「エホバの証人」から脱会した元信者という。
「スターリン体制」化するロシア ウクライナでの苦戦、戦闘の長期化
ウクライナで苦戦を強いられ、さらに、欧米などからの制裁の影響が広がるロシアで、体制引き締めに向けた動きが加速している。国内の反対派を「敵」として弾圧し、人々に恐怖を与えることで政権維持を図ろうとするものだ。ロシアはかつてのスターリン体制に向かいつつある。
【連載】ウクライナ侵攻1年 識者に聞く 北方領土返還の好機も 米ジェームスタウン財団上級研究員 ヤヌス・ブガイスキー氏(下)
メドベージェフ氏だけでなくプーチン氏も、戦争に負ければロシアは崩壊すると述べている。自分の国が崩壊する可能性を語ることは、自分の決断や将来について、不安で不確かなことを示している。クレムリン(大統領府)では、戦争に大敗すれば今度はロシア内部で経済、社会、政治的な危機が起きるという恐怖心が広がっているのだろう。
【連載】ウクライナ侵攻1年 識者に聞く 社会不安増大で露連邦解体へ 米ジェームスタウン財団上級研究員 ヤヌス・ブガイスキー氏(上)
ウクライナ侵攻は、単に領土や資源を獲得するためではなく、ウクライナ人を確実にロシア人化させることが目的だ。ロシアのプロパガンダを聞くと、自国の人口が減少する中、ウクライナが完全に成功した独立国家として西欧の同盟国の一員となれば、自らの歴史やアイデンティティーが脅かされると感じていることが分かる。
列車衝突事故で死者57人確認 ギリシャ政府、窮地に
現時点で死者57人が確認されているギリシャ中部で先月28日に起きた列車衝突大事故は、管理当局のずさんさが事故原因として、政府への抗議運動は高まるばかりだ。「この罪は忘れない!」、「すべての死者の声になろう!」と怒りの声を上げる抗議デモは、アテネとテッサロニキで先週末3日間続いた。
イランで高濃縮ウラン確認 兵器級に近い83・7% IAEA が警鐘
ウィーンに本部を置く国際原子力機関(IAEA)のグロッシ事務局長は2月28日、イランの核関連施設で濃縮度83・7%の高濃縮ウランが発見されたことを確認した。核兵器製造に使用可能とされる90%まで手の届くところまできていることから、IAEAは警鐘を鳴らしている。
不法移民船が沈没 南イタリア沖 59人が死亡
トルコから木造船に乗ってイタリアへの上陸を目指した不法移民船が26日、悪天候により南イタリア沖で転覆した。地元当局によると、これまでに12人の子供を含む少なくとも59人の死亡が確認された。行方不明者は数十人に上っており、死者はさらに増える可能性がある。船にはアフガニスタンやパキスタン、ソマリア、イランからの移民が乗船していたとみられる。
フランス 生徒が高校の女性教師刺殺
仏南西部サン=ジャン=ド=リュズ(ピレネー=アトランティック県)にあるサン=トマ=ダカン・カトリック高校のスペイン語の女性教師、アニエス・ラサールさん(53)が2月22日、授業中に刃物で生徒に刺されて死亡する事件が発生した。バイヨンヌ検察庁が明らかにした。大学進学率も高く評価された学校だっただけに仏全土に衝撃が走った。



