欧州・ロシア

【社説】ウクライナ情勢 露の侵攻阻止へ各国は結束を

 ウクライナ情勢が緊迫の度を増している。現状では、ロシアによる軍事侵攻がいつ行われてもおかしくない。先進7カ国(G7)をはじめとする国際社会は、ロシアに早期の軍部隊撤収を要求するとともに、侵攻した場合に備えて強力な制裁の準備を進めるべきだ。

高木美帆が金メダル、無心の滑走で頂点

 中学3年で出たバンクーバー五輪の女子1000メートルは、最下位の35位だった。あれから12年。27歳になった高木美がついに金メダルをつかんだ。日の丸をはためかせて誇らしげに笑うオールラウンダー。大会ラストのレースで「自分の全てを出し切ることができた」。会心の滑りだった。

フィギュア女子、ROCの牙城崩した坂本花織

 強豪ROC勢3人が上位を独占するとの見方もあったフィギュアスケート女子。日本勢1番手の坂本が、牙城を崩した。高難度ジャンプがなくても躍動感のある演技で、6位だった前回平昌五輪から大きく、価値あるステップアップを遂げた。

ノルディック複合日本団体、念願のメダル獲得

 先輩3人がつないでくれたメダル圏内の位置。アンカーを任され「すごくプレッシャーがあった」と言う最年少の山本は、ドイツ、オーストリアと2、3位を争う展開に。激しいラストスパート勝負で力を振り絞って3位を確保すると、叫びながら両腕を挙げた。

ベルリン映画祭、スペイン監督作品に最高賞

 第72回ベルリン国際映画祭の審査結果が16日に発表され、スペインのカルラ・シモン監督による「アルカラス」が最高賞に当たる長編コンペ部門の金熊賞を受賞した。

【社説】露軍撤収情報 惑わされずウクライナを守れ

 ロシアはウクライナ国境付近に10万人規模の軍部隊を集結させて侵攻圧力をかけ、米欧諸国を相手にウクライナの北大西洋条約機構(NATO)加盟を阻止しようと緊張を高めているが、軍の一部撤収を発表した。しかし、検証が困難な上、米欧当局者から撤収の証拠がないとの発言が相次いでおり、引き続きウクライナを守る国際社会の結束した対応を強化すべきだ。

仏大統領選 極右ゼムール候補 支持表明はなし

 最新の世論調査で4月に予定されるフランスの大統領選挙でマクロン現大統領、ルペン国民連合党首に次ぎ、3位につけている極右の政治評論家エリック・ゼムール候補が15日、トランプ前米大統領と40分にわたって電話会談を行った。トランプ氏との類似点を強調したいゼムール氏は、トランプ氏の支持を得るには至らなかった一方、トランプ氏からアドバイスを受けたことを明らかにした。

ウクライナ緊迫 イスラエル首相、退避呼び掛け

 イスラエル政府は13日、ウクライナに駐在するイスラエル大使館職員や外交官の家族を帰国させた。大使館での業務が継続できるよう、イスラエルから追加の職員が派遣された。ガンツ国防相は、ロシア軍がウクライナに侵攻した場合にイスラエル人を避難させる必要があることから、イスラエル軍に避難者輸送の準備を命じた。

独身制の廃止訴え カトリック マルクス枢機卿

ーマ教皇フランシスコの最側近の一人、ドイツのローマ・カトリック教会ミュンヘン大司教区のラインハルト・マルクス枢機卿(すうききょう)が、聖職者の独身制廃止を訴えたことが、独教会ばかりか、世界のカトリック教会に大きな波紋を投げ掛けている。

独身制の廃止訴え カトリック マルクス枢機卿

 ローマ教皇フランシスコの最側近の一人、ドイツのローマ・カトリック教会ミュンヘン大司教区のラインハルト・マルクス枢機卿(すうききょう)が、聖職者の独身制廃止を訴えたことが、独教会ばかりか、世界のカトリック教会に大きな波紋を投げ掛けている。

【社説】中露連携強化 身勝手な両国に強い対応を

 権威主義的体制を保持する中国とロシアが、米国に対抗して結束を強めている。日米などの民主主義陣営は連携を強化して中露に強く対応することが求められる。

プーチン露大統領の北京訪問 ウクライナにらみガス供与へ

 プーチン氏は中国訪問に先立ち、中国・新華社通信に署名入りの「ロシアと中国 未来を見据えた戦略パートナー」を寄稿した。クレムリンのウェブサイトにもこの寄稿が掲載された。

【社説】ウクライナ 「フィンランド化」には反対だ

 ロシアのプーチン大統領とフランスのマクロン大統領が、ウクライナ問題をめぐってモスクワで会談した。

仏大統領選 原発争点化 EU全域の問題にも

今年4月に予定されるフランスの大統領選の争点の一つに原発問題が浮上している。代替エネルギーに懐疑的な右派、中道のマクロン大統領も原発支援の立場だ。全電力の約70%を原発に依存する原発大国フランスの次の選択は、欧州連合(EU)に大きな影響を与える。今年、原発全廃を予定するドイツと対照的な政治の争点として注目されている。

上昇気流(2022年1月28日)

英国のジョンソン首相が、新型コロナウイルス感染対策でロックダウン(都市封鎖)中、首相官邸で複数のパーティーを開いていた件で批判を浴び窮地に立っている。内部調査とは別にロンドン警視庁も刑事事件として捜査を開始した。

コロナ感染 最多50万人超 仏政府「ピークはまだ」

 フランスの25日時点の直近24時間の新型コロナウイルス感染者数が50万1635人と過去最多を記録した。同国で1日の感染者が50万人を超えるのは初めてで、仏政府は第5波のオミクロン株の感染拡大はいまだピークに達していないとの認識を示した。24日から実質的なワクチン接種義務化に踏み切り、未接種者に対しては厳しい行動制限が課せられている。

中国の脅しに屈しないリトアニア人ーフランスから

 パリ南西郊外イシ=レ=ムリノーに住んでいた頃に知り合った同じアパートの住人のリトアニア人夫婦は、すでに10年来の付き合いがある。彼らは2004年にリトアニアが欧州連合(EU)に加盟した後、パリに出稼ぎに来て定着した人たちだ。

問われる「欧州の存在感」

 ロシアがウクライナ東部国境線沿いに10万人規模の部隊を展開させ、ウクライナ侵攻をちらつかせている。10日にジュネーブで米露の「戦略的安定対話」、12日に2年半ぶりの「北大西洋条約機構(NATO)・ロシア理事会」、13日には欧州安保協力機構(OSCE)が開催されたが、歩み寄りはなく、会合は成果なく終了した。欧州メディアでは「隣接するウクライナの危機で欧州の存在感が見られない」と、米露両国の交渉に依存する欧州の現状にもどかしさと懸念の声が聞かれる。

EU、3月末に中国と首脳会談 リトアニアへの圧力を非難

 欧州連合(EU)のボレル外交安全保障上級代表(外相)は14日、3月末に中国との首脳会談を開催することを明らかにした。台湾の代表機関を開設したリトアニアに対して中国が貿易圧力を強めており、対中政策をめぐって明確なメッセージを伝える予定だ。

ロシアとの関係で難しい舵取り ーフィンランドから

ウクライナ情勢をめぐってロシアと欧米との緊張関係が続く中、ロシアと隣接するフィンランドは特に自国の安全保障に対し一抹の不安を抱いている。

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