【パリ安倍雅信】フランス南部の大都市マルセイユで９日未明に原因不明の爆発が起き、２棟の建物が倒壊した。10日朝までに２人の遺体が発見され、６人が行方不明となっている。地元当局は救出に当たる消防隊の呼び掛けに対して、がれきの下敷きになっているとみられる人からの応答はないことを明らかにした。
倒壊直後は火災が発生し、捜索活動や現場検証の妨げとなった。他の建物の倒壊を防ぐために隣接する建物も取り壊され、事故現場を訪れたダルマナン内相は、周辺の30棟の建物の中にいた人を避難させたと述べた
マルセイユには構造的に危険な建物が多く、２０１８年にも事故現場から２㌔足らずの場所で３棟が崩落し、８人が死亡した。
ただ、市当局は今回倒壊した建物は構造上の問題は指摘されていなかったとしている。倒壊原因を捜査しているマルセイユ検察当局は、倒壊時に大きな爆発音を近所の住人が聞いたことから、ガス爆発の可能性も視野に捜査を進めている。
マルセイユのブノワ・パヤン市長は記者会見で「（生存者発見の）希望は残っている」と述べた。
