
【パリ安倍雅信】ウクライナのゼレンスキー大統領は8日、英国でのスナク首相との会談に続き、パリでマクロン仏大統領、ショルツ独首相と会談した。昨年12月に米ワシントンを訪問したゼレンスキー氏にとって、英仏訪問は昨年2月の侵攻開始以降、2度目の外国訪問となった。
マクロン氏はウクライナへの断固たる支持を表明し、「継続的な武器供与を保証する」と述べた。ゼレンスキー氏は差し迫るロシアの大規模攻撃に対抗するには戦闘機の供与が急務だと主張した。
仏紙フィガロと独誌シュピーゲルの共同インタビューに応じたゼレンスキー氏は、東部ドネツク州の重要拠点バフムトが占領されれば、ロシアは「有利な立場に立つだろう」と指摘。さらに「バフムトを奪えば、ロシアはさらに前進するだろう」と述べ、迫る危機的状況に強い懸念を示した。
マクロン氏は同日夜、フランスの最高栄誉勲章をゼレンスキー氏に授与した。
ゼレンスキー氏は8日、パリに先立って英国を訪問し、議会演説で戦闘機供与を求めた。スナク氏はその後の記者会見で、明言は避けたものの、武器供与に関して「排除するものは何もない」と述べた。
スナク氏はゼレンスキー氏に、英国が供与を決めた主力戦車「チャレンジャー2」の操縦訓練のためにウクライナ兵が英国に到着しており、来月にはウクライナで運用されるとの見方を伝えた。



