年金改革で抗議デモ フランス 黄色いベスト運動も参加  

【パリ安倍雅信】フランスではマクロン政権が進める年金改革に反対する黄色いベスト運動が7日、抗議の声を上げ、パリや地方都市でデモ行進を行った。仏内務省によると、パリでの参加者約2000人を含め全国で4700人と低調だった。

政府は4日、年金改革法案を提出し、反対する反マクロン政権派の左派連合を中心に、労組や黄色いベスト運動の参加者らが抗議デモを行った。

2018年11月に本格化した黄色いベスト運動は、ピーク時には約28万人(内務省発表)が参加し、コロナ禍でも小規模だが継続している。もともとは燃料価格の上昇で始まった反マクロン政権の抗議運動だが、現在はインフレ、年金改革に非難が集中している。

最初の行進から参加している人の中には「物価上昇も食料価格高騰も、何も変わっていない」と主張した。運動が始まった当時、「購買力の向上」が主要テーマだったが、マクロン政権が国会で十分な審議をせずに法案を強引に通すやり方は変わっていないと抗議する人も少なくない。