フランス 暖炉の薪代を援助 エネルギー危機で

【パリ安倍雅信】フランス政府は27日より、家庭の暖房で暖炉などを使用した場合の薪(まき)代に補助金を支給する。寒い冬に入る中、ガスや電気などのエネルギー危機が迫ることに備え、政府は国民に対して木材による暖房を奨励し、専用のウェブサイトで政府のエナジーウッド小切手を請求できるようにした。同援助は、暖房に木材を使用する世帯の70%、約260万世帯が対象となる。

支援金額は、特定の基準に従って50~200ユーロ(約7050~2万8200円)としており、エネルギー危機に直面して困窮している世帯のためのエネジーウッド・バウチャーの新たな支援を開始した。金額は燃料の種類にもよるとし、丸太なら最大100ユーロ(約1万4100円)、木質ペレットなら最大200ユーロとなる。

対象世帯は27日から2023年4月30日まで資格が認められるとバウチャーを受け取ることができる。最初の支払いは2月中旬から行われる。ただし、バウチャーは木材販売店でのみ使用できるほか、電気、灯油、天然ガスなどのエネルギー料金の支払いにも使用できる。

暖炉を完備していない家でも木材を利用する簡易の暖房器具を設置すれば対象となるため、ホームセンターなどで簡易暖炉が急速に売れているという。