【パリ安倍雅信】フランスの急進左派「不屈のフランス」創設者のメランション氏は、盧沙野・駐仏中国大使の台湾への軍事侵攻の可能性を認める発言に支持を表明した。大使は3日、ペロシ米下院議長の台湾訪問について仏報道専門テレビ、BFMテレビのインタビューで、「中国の台湾への軍事侵攻の可能性はある」と答えていた。
メランション氏は「台湾は中国の不可欠な部分」と支持の理由を明らかにした。在仏中国大使館は4日、メランション氏について「一つの中国政策に対する絶え間ない支持に敬意を表したい」とツイートした。
一方、フランス政府は台湾に非公式の外交代表部(駐在員事務所)を置いており、1991年に台湾にフリゲート艦6隻、翌年にはミラージュ戦闘機60機を売却して、中国の怒りを買った過去がある。4月のフランス大統領選挙の第1回投票で3位につけたメランション氏は左派勢力内で発言力を強めているものの、左派連合自体は求心力を失っている。
メランション氏の発言に対しては批判の声が多い。左派内からも「台湾は自分の国のことは自分で決めることができる」(緑の党のコルマン下院議員)と、メランション氏を批判した。



