欧州・ロシア

EUも輸入禁止に 英に追随 ロシア産ダイヤ

欧州連合(EU)のミシェル大統領は19日、先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)で、EUがロシア産ダイヤモンドの取引を規制する方針を表明した。英国も同日、英首相官邸が、ロシアに対する新たな制裁として同国産ダイヤモンドの輸入を禁止するとの声明を発表した。EUはロシア産ダイヤモンド輸入でロシアに莫大な利益をもたらしているとの認識を示した。

異例のロシア軍事パレード、プーチン氏のパラレルワールド崩壊の始まりか

ロシアのプーチン大統領が昨年2月24日、ウクライナ軍事侵攻を命令した時、世界はロシアが侵略者(加害者)であり、ウクライナはその軍事行動の犠牲国だと素早く判断した。

【フランス美術事情】「マティス、1930年の転換点」展

フランスの画家の中で近現代の西洋美術に決定的影響を与えた人物は誰なのか。1人は「近代美術の父」とも呼ばれ、存在する物の形態と空間をキャンバス上で再構成したポール・セザンヌであることに異論を唱える人は少ないだろう。

反転攻勢前に軍事支援獲得ウクライナ大統領、欧州歴訪

ロシアへの本格的な反転攻勢を控えるウクライナのゼレンスキー大統領は14日、フランスのパリを訪れ、マクロン大統領の出迎えを受けた。ローマ、ベルリンを歴訪した同大統領は追加の軍事装備支援を獲得し、パリでもマクロン氏からの支援の確約を得た。ただ、欧州連合(EU)主要3カ国は戦闘機の供与を保留とした。

【連載】G7広島サミットの焦点(3) グローバルサウス 連携強化の枠組み出来るか

昨年2月、国連安保理の常任理事国であるロシアが隣国ウクライナへの侵略を始めたことで、戦後の国際秩序の中心だった国連(安保理)が事実上、機能不全に陥る中、自由と民主主義の価値観を共有する主要7カ国(G7)の枠組みの重要度が増している。

縮小したロシアの戦勝記念日 謎残るクレムリン無人機攻撃

ウクライナの大規模攻勢が予想される中、ロシア国内では鉄道や送電線などを狙った破壊工作が続いている。攻勢を前にロシア軍の兵站(へいたん)を混乱させることが目的とみられる。一方で、クレムリンを狙った無人機攻撃も行われた。この無人機がどこから飛来したのか、誰が行ったのか、真相は謎のまま、9日には戦勝記念日の式典が行われた。

【連載】G7広島サミットの焦点(1) ロシアの核恫喝 暴発懸念する準当事者の欧州

岸田文雄首相が議長を務める先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)が19~21日に広島市で開かれる。首相は被爆地から「核兵器なき世界」の発信を目指す一方、ウクライナを侵略するロシアは核兵器の使用を示唆するなど安全保障環境は悪化し、世界経済のリスクも高まる中、どう結束して対処するか焦点になる。

【ワールドスコープ】欧州に大量流入する麻薬 英仏海峡が密売ルートに

英仏海峡は今、フランスから英国に危険な渡航を試みる不法移民だけでなく、南米などから大量に流れ込む薬物の受け渡し場所としても問題になっている。仏内務省は麻薬密売ルートの解明と組織壊滅に向け、過去にない摘発を行っているが、密売組織にとって欧州は成長市場となっており、さまざまな手段で密輸が試みられている。

増加するバチカン報道  聖職者の性的虐待が契機に 教会の隠蔽体質に変化か

バチカン発のニュースは公文や声明文がほとんどで一般の読者の関心を引く記事は少なかったが、ここにきて積極的に報道するメディアが増えてきた。直接の契機は聖職者の未成年者への性的虐待事件だ。「バチカン・ニュース」(独語版)が聖職者の不祥事を隠蔽(いんぺい)せずに報じ始めたからだ。最近ではドイツのカトリック教会フライブルク大司教区の聖職者の虐待調査結果を大きく報道して注目された。

仏大統領再選1年困難な政権運営

フランスのマクロン大統領は昨年4月24日、右派・国民連合(RN)のマリーヌ・ルペン候補に決選投票で勝利し、再選されて1年が経(た)った。2017年に同じルペン氏に決選投票で勝利した後の1年に比べ、状況はあまりにも厳しい。理由の一つは自身が立ち上げた中道・共和国前進(現ルネッサンス)が昨年の国民議会(下院)選挙で過半数割れしてしまったことにある。

ウクライナ産農産物禁輸 欧州委「容認できず」 ポーランドとハンガリーに警告

欧州委員会は16日、ウクライナからの安価な農産物が自国の農業に損害を与えるとしてポーランドとハンガリーが輸入禁止措置を取ったことを「容認できない」と批判した。2カ国が禁止したのは穀物、野菜、果物、乳製品、砂糖、肉類で6カ月間、輸入禁止措置は有効としている。欧州委員会は貿易政策を決定するのは「個々の加盟国次第ではない」と述べた。

ロシアで強まる恐怖政治 SNS投稿で逮捕者が続出 経済は悪化、ルーブル急落

ウクライナ侵攻が膠着(こうちゃく)状態となる一方、石油や天然ガスの輸出が減少し経済面でも苦境に陥ったロシアで、戦争反対派の摘発が相次いでいる。プーチン大統領は治安機関代表らとの会議で「情報提供者は体制の基礎である」と述べたといい、恐怖政治が強まりつつある。

仏マルセイユで爆発 建物2棟倒壊 2人死亡

フランス南部の大都市マルセイユで9日未明に原因不明の爆発が起き、2棟の建物が倒壊した。10日朝までに2人の遺体が発見され、6人が行方不明となっている。地元当局は救出に当たる消防隊の呼び掛けに対して、がれきの下敷きになっているとみられる人からの応答はないことを明らかにした。

フランスの中国急接近の背景 経済浮上と国際秩序作り狙う

フランスのマクロン大統領が先週、中国を公式訪問し、異例の歓迎を受けた。今なぜ、フランスは中国に急接近するのか。歓待した習近平国家主席の思惑はどこにあるのか。ウクライナ戦争で国際秩序が激変する中、両国は外交力を駆使して逆境をチャンスに変えようとしているが、思惑通りいくかどうかは不透明だ。

国防7年計画法案4割増額  フランス ウクライナ侵攻を受け

フランス政府は4日の閣議で、2024~30年の国防計画法案を承認、7年間で総額4130億ユーロ(約60兆円)を計上した。25年までの前期計画に比べ4割増額された。政府はロシアのウクライナ侵攻によって、フランスの国防力の不足が露呈したことを挙げ、増額に理解を求めた。

露が国連安保理議長国に 「最悪のタイミング」の声

国際刑事裁判所(ICC、本部ハーグ)が3月17日、ロシアのプーチン大統領に戦争犯罪の容疑で逮捕状を出してから2週間後の4月1日、ロシアが国連安全保障理事会の議長国に就任した。逮捕状が出ている人物がトップを務める国が安保理を主導することになり、「最悪のタイミングだ」との声が出ている。

フィンランドが正式加盟 NATO拡大 31カ国に

北欧フィンランドが4日、西側軍事同盟の北大西洋条約機構(NATO)に正式加盟した。NATOの新規加盟は2020年の北マケドニア以来で、31カ国体制となった。ロシアと約1340㌔の長い国境を接するフィンランドは、ロシアによるウクライナ侵略に危機感を抱き、昨年5月にNATO加盟を申請。長く中立国の立場を保っていたが、NATO加盟で歴史的転換を図ることになった。

保守勝利 連立政権発足へ マリン首相 敗北認める ―フィンランド総選挙

北欧のフィンランドで2日、議会(一院制、定数200、任期4年)選挙が行われ、即日開票の結果、開票率94・2%の時点で保守で野党の国民連合が48議席を確保し、右派のフィン人党、サンナ・マリン首相率いる中道左派の社会民主党(SDP)を抑え、第1党となった。

【フランス美術事情】オルセー美術館とメトロポリタン美術館協力

「笛を吹く少年」で有名なエドアール・マネも、踊り子の連作で知られるエドガー・ドガもフランスの巨匠として日本で広く知られている。だが、この2人だけを突き合わせた企画展は珍しく、今回、パリのオルセー美術館は、ニューヨークのメトロポリタン美術館と協力し、2人の巨匠の特別展を開催した。

模写と思っていた絵1億円 フランス ブリューゲル2世「村の弁護士」

フランスで昨年10月、持ち主が模写と信じて所有していたフランドルの画家、ピーテル・ブリューゲル2世の作品が28日、オークションで78万ユーロ(約1億1151万円)で落札された。「村の弁護士」または「什(じゅう)分の一の支払い」と題された横幅2㍍に及ぶ大作は、100年間、ある家族が模写作品と信じて所有していた。

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