中南米
抗議デモ受け閣僚2人辞任 国会は選挙前倒し否決
急進左派カスティジョ前大統領の罷免に反対する抗議デモが続く南米ペルーで16日、治安部隊とデモ隊の衝突で少なくとも20人の死者が出ていることを受け、コレア教育相とペレス文化相が辞任を表明した。
ペルー前大統領 拘束18ヵ月延長 抗議デモが拡大
ペルー最高裁は15日、反逆罪などの容疑で拘束されているカスティジョ前大統領に対して、18カ月の勾留延長を認めた。カスティジョ氏をめぐっては、反逆、陰謀罪などの容疑で捜査が行われている。
ブラジル次期政権、ベネズエラと国交回復へ
ブラジルのビエイラ次期外相は14日、来年1月1日のルラ次期政権の発足と同時に、反米左派ベネズエラと国交を回復する方針を発表した。国交回復はルラ次期大統領の強い意向で、ブラジル国内の大使館も再開する予定だという。
アマゾン熱帯雨林保護 EUが世界初の法案 森林伐採地の農産物を禁輸
欧州連合(EU)は今月初め、世界初となる森林伐採地からの農産物の輸入禁止を盛り込んだ新たな法案に合意した。法案が主なターゲットとしているのは、世界最大の熱帯雨林として知られるアマゾン熱帯雨林の違法伐採だ。ブラジル国立宇宙研究所(INPE)の報告では、1988年からこれまでの間に、日本の国土面積を超える42万平方㌔ものアマゾン熱帯雨林が消失した。ここ数年が同熱帯雨林の「サバンナ化」を避ける最後の機会だと強調する専門家もいるほどだ。
次期大統領選24年に前倒し 政情不安続くペルー
南米ペルーのボルアルテ大統領は12日、2026年4月に予定されている次期大統領選挙を2年前倒しして、24年4月に実施する意向を表明した。同時に国会議員選挙も行う方針。ペルーでは、急進左派カスティジョ前大統領が国家警察に拘束され、支持者らが同氏の解放を求めて抗議デモを繰り広げるなど政情不安が続いている。大統領選挙前倒しの発表により政情安定化を図ったとみられる。
EU、国際炭素税採用 輸入製品のグリーン化で
欧州連合(EU)加盟国と欧州議会は13日、域外で生産された輸入品に炭素排出量を考慮した炭素税を課す前例のないメカニズムを採用すると発表した。EUの産業製品輸入グリーン化政策の一環で域内の環境汚染を防ぐとともに域外他地域の汚染抑止に繋(つな)がるとしている。
次期大統領が組閣作業を開始 ブラジル
ブラジルの左派・労働党のルラ次期大統領は9日、5人の閣僚人事を発表した。新政権は1月1日に発足する。最も注目されている財務相には、2018年の大統領選挙に出馬して決選投票で現職のボルソナロ大統領に敗れたフェルナンド・ハダド元サンパウロ市長が指名された。
裁判所がカスティジョ前大統領の追加拘束を命令 ペルー
南米ペルーの裁判所は8日、憲法違反の容疑で拘束されている急進左派のカスティジョ前大統領に対する予備審問を行い、新たに7日間の拘束を行うことを決定した。今後は、検察側が主張する「国家に対する反逆および共謀罪」などを焦点とした捜査が続けられることになる。
カスティジョ大統領を罷免 身柄を拘束 ペルー
南米ペルーの国会(1院制・定員130人)は7日、急進左派のカスティジョ大統領に対して野党が提出していた弾劾決議案を賛成多数で可決、同大統領を罷免した。同日付でボルアルテ副大統領(60)が大統領に昇格し、ペルー初の女性大統領が誕生した。
山中で地滑り、34人が死亡 コロンビア
南米コロンビア北西部リサラルダ州プエブロリコの山中で4日午前、集中豪雨による大規模な土砂崩れが発生し、バスを含む複数の車が巻き込まれた。現地当局の発表では、3人の子供を含む34人が死亡した。これまでに9人が消防隊員などにより救出された。
ギャング掃討に1万人 エルサルバドルで兵士動員
中米エルサルバドルのブケレ大統領は3日、ギャング掃討作戦として、国軍兵士ら1万人を動員し、ソヤパンゴ市(人口約29万人)を包囲した。エルサルバドルでは、ギャングによる凶悪犯罪の増加が問題となっており、ブケレ大統領は今年3月、非常事態宣言を出してギャング掃討の動きを強めていた。
ブラジル次期大統領が訪米へ バイデン米大統領と会談
南米ブラジルの左派・ルラ次期大統領は2日、来年1月1日の大統領就任前に訪米し、バイデン米大統領と会談する意向を明らかにした。ブラジルメディアが報じた。
カスティジョ大統領弾劾を提案 ペルー
南米ペルーで29日、左派カスティジョ大統領に対し「大統領職を遂行する道徳的な能力に欠けている」などとする弾劾決議案が野党によって提出された。カスティジョ氏への弾劾提案は、これで3度目。ペルー議会(130議席)は、フジモリ派の「フエルサ・ポプラル」などを中心に議会の過半数を野党勢力が占めているが、弾劾決議に必要となる3分の2の賛成票が集まる可能性は低く、弾劾決議自体は否決される可能性が高い。過去2回の弾劾決議も否決されている。
与野党対話を再開 ベネズエラ 米制裁も緩和へ
南米ベネズエラの反米左派マドゥロ政権と野党連合は26日、メキシコにおいておよそ1年ぶりとなる与野党対話を再開し、人道問題への対応などで協力することに合意した。ノルウェー政府が仲介役として参加した。
大統領選への異議を認めず ブラジル高等選挙裁判所
ブラジルの高等選挙裁判所のモラエス長官は23日、ボルソナロ大統領が所属する自由党(PL)が主張していた大統領選決選投票に対する異議申し立てを却下した。10月30日に行われた決選投票では、左派のルラ元大統領が現職の保守ボルソナロ氏を僅差で破っていた。
空港と機内でのマスク着用を再義務化、新型コロナ感染拡大 ブラジル
ブラジルの国家衛生監督庁(ANVISA)は22日、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、25日から国内のすべての空港と国内線機内でマスク着用を再義務化すると発表した。ANVISAは今年8月にマスク着用義務を解除していた。
左翼ゲリラとの交渉再開 コロンビア
南米ベネズエラの首都カラカスで21日、コロンビア政府と左翼ゲリラ、民族解放軍(ELN)による和平交渉が再開した。コロンビア政府とELNは、2017年から和平交渉を続けていたが、19年に同組織が起こした爆弾テロを受け、保守派のドゥケ前大統領が交渉を中断していた。
武装組織の抗争で18人死亡―コロンビア
南米コロンビア南部のプエルト・グスマン近郊で19日、2017年に武装解除した左翼武装ゲリラ組織、コロンビア革命軍(FARC)の残党と地元犯罪組織が衝突し、少なくとも18人が死亡した。一般市民に被害はなく、死亡したのは全て武装組織構成員だとみられる。コロンビア政府関係者が21日に情報を公開した。



