露外相に和平仲介構想を説明 ブラジル

【サンパウロ綾村悟】ロシアのラブロフ外相は17日、ブラジルの首都ブラジリアを訪問し、ビエイラ外相、ルラ大統領と会談した。

ビエイラ外相との会談では、ウクライナ情勢などで意見交換した。会談後の記者会見では、ビエイラ外相がブラジルなどの中立国が集まって多国間交渉による和平仲介を行う構想を説明、それに対してラブロフ外相が謝意を表明する場面があった。また、ビエイラ外相は、欧米によるロシアへの経済制裁を非難した。

ブラジルの左派ルラ政権は、ロシアによるウクライナ侵攻を非難する一方、欧米による経済制裁には加わっていない。

こうした中、ルラ大統領はウクライナ情勢に関して欧米を批判する発言を続けている。15日には、訪問先の中国で「米国は(ウクライナ紛争)をあおることをやめるべきだ」と発言、続く16日には、欧米によるウクライナへの武器提供が戦争を継続させていると非難した。