ペルー前大統領 拘束18ヵ月延長 抗議デモが拡大

7日、ベルーの首都リマで、警察車両に乗ったカスティジョ前大統領(中央)(AFP時事)

【サンパウロ綾村悟】ペルー最高裁は15日、反逆罪などの容疑で拘束されているカスティジョ前大統領に対して、18カ月の勾留延長を認めた。カスティジョ氏をめぐっては、反逆、陰謀罪などの容疑で捜査が行われている。

急進左派のカスティジョ氏は7日に議会により罷免されたが、その前に議会を解散しようとしたことが憲法違反に問われ、国家警察によって拘束された。

一方、カスティジョ氏の拘束に反対する抗議デモが全国各地に拡大、治安維持部隊とデモ隊の衝突などで、これまでに14人が死亡した。ペルー政府は、非常事態宣言を発令して沈静化を図っているが、カスティジョ氏の勾留延長が支持者らの反発を招く可能性が高い。

こうした中、ペルーと南米各国の外交関係にも影響が出始めている。ペルー政府は15日、カスティジョ氏の拘束を批判している南米左派のメキシコとアルゼンチン、ボリビア、コロンビアの4カ国から大使を召還することを発表した。