ボルソナロ氏擁立へ 26年大統領選でブラジルの自由党

ブラジルのボルソナロ大統領=1日、ブラジリア(AFP時事)

【サンパウロ綾村悟】保守派・自由党(PL)党首のバルデマール・コスタ・ネト党首は8日、2026年の次期大統領選挙で、現職のジャイル・ボルソナロ(67)大統領を擁立する意向を明らかにした。

ボルソナロ氏は、先月30日に行われたブラジル大統領選挙で左派のルラ元大統領に僅差で破れた。選挙はブラジルを保守と革新で二分する激戦となり、選挙後には、ルラ氏勝利を認めないボルソナロ氏の支持者らが、全国で道路封鎖やデモを繰り広げた。ボルソナロ氏は、いまだに大統領選挙の敗北は認めていないが、政権移行には協力的な姿勢を示している。新政権は来年1月1日に発足する。

一方、ボルソナロ氏が所属する自由党は、大統領選挙と同時に行われた国会議員選挙で大勝、次期政権下では上下院共に第一党となる。ネト氏は8日、最大野党として他の保守派政党と共闘しながら、次期労働党政権と対峙(たいじ)する姿勢も発表している。

また、自由党は、ボルソナロ氏を党の名誉総裁に指名することも明らかにしており、ボルソナロ氏は退陣後も首都ブラジリアで「最大野党の顔」として政治活動を続ける見通しだ。