【サンパウロ綾村悟】30日に大統領選挙の決選投票が行われる南米ブラジルで19日、最新の世論調査結果が発表され、保守派の現職ボルソナロ大統領が左派ルラ元大統領を追い上げていることが分かった。
ダッタフォーリャ社が同日発表した世論調査結果によると、有効票計算でのルラ氏の支持率49%に対して、ボルソナロ氏は45%だった。14日に発表された前回調査から、ボルソナロ氏が支持率を1ポイント伸ばした。
人口の約30%にまで拡大したキリスト教福音派の動向も見逃せない。福音派の65%がボルソナロ氏支持を表明している。
ルラ氏は19日、サンパウロのホテルで福音派の牧師を集めて支援を要請し、「信教の自由は必ず守られる」と強調した。ブラジルのSNSなどでは、「ルラ氏が当選すれば福音派の教会が閉鎖される」「人工妊娠中絶肯定派だ」などの情報が流れており、こうした懸念に対応した形だ。



