カトリック教会こそ「完全独裁」―ニカラグア大統領が反論

【サンパウロ綾村悟】強権政治が批判を集めている中米ニカラグアの反米左派オルテガ大統領は28日、カトリック教会を「完全な独裁体制」だと批判した。

ニカラグアでは、オルテガ氏に対して批判的な言動を行うカトリック教会の司教や関係者が「大衆を扇動した」として逮捕・投獄される事件が相次いでおり、国際的な批判を集めている。

オルテガ氏の発言はこうした批判への反論とみられ、「(カトリック教会が)民主的だと言うのであれば、教皇や枢機卿を信徒の投票で選ぶべきだ」「専制が行われている」などと主張した。

ニカラグアでは、野党や反体制派、オルテガ政権を批判するメディアなどが厳しい弾圧を受けており、逮捕や収監を逃れるために国外脱出した政治家やメディア関係者も少なくない状況だ。