キューバで同性婚合法化へ

【サンパウロ綾村悟】共産党一党独裁が続くカリブ海諸国のキューバで25日、同性婚の賛否などを問う国民投票が行われ、賛成多数で可決された。国民投票の結果を受けてディアスカネル大統領が26日、改正法案に署名し、同性婚が正式に合法化された。

国民投票に掛けられたのは、同性婚の賛否に加えて同性カップルの養子縁組や男性カップルの代理出産、女性の権利強化を含めた家族法改正法案。同国選管によると、有権者(840万人)のうち、約74%に当たる585万人が投票し、390万人(66・9%)が賛成票を投じた。

一方、反対を投じた国民は195万人(33%)に達した。同性婚の合法化は、ラウル・カストロ元国家評議会議長の長女マリエラ・カストロ氏などが中心となって進めてきたもの。国営メディアによる家族法改正キャンペーンなどにもかかわらず、政府内や宗教団体からの反対意見は少なくなかったという。