ロデオショーに登場 ブラジル大統領 再選へ支持層にアピール

【サンパウロ綾村悟】10月のブラジル大統領選で再選を目指している右派・自由党のボルソナロ大統領(67)は25日、サンパウロ州のバレトスで開かれた中南米最大のロデオ(カウボーイ)フェスティバルに登場、数万人の観客の中で乗馬姿を披露した。

サンパウロ州北西部のバレトス(人口12万3千人)は、「ロデオの町」として知られ、毎年8月にロデオをテーマにした「バレトス・カウボーイフェスティバル」が開催される。今年は、8月18日から28日まで開催され、ブラジルおよび南米各地から数十万人の人々が詰め掛けた。

ボルソナロ氏が姿を見せた25日は、「国際ロデオショー」の初日。数万人を収容できるロデオ用のスタジアムは、ボルソナロ氏の支持者で埋め尽くされた。同氏は、観客に向けて「皆さん(農業関係者)の力がなければ、世界は飢えてしまう、神と国家、家族と自由に感謝する」と短いあいさつを述べた後、中央のグラウンドを乗馬したまま回りながら、支持者の声援にカウボーイハットを掲げて応えていた。

バレトスは、2018年の大統領選挙で、75%もの有権者がボルソナロ氏に投票した場所。農業・牧畜団体は、ボルソナロ氏の岩盤支持層の一つでもあり、最新の世論調査でも、カウボーイ文化が根付くブラジル南部や中西部では、ボルソナロ氏への支持率が対抗馬の左派・ルラ元大統領を上回っていた。

暴れ牛に乗るブラジルの「ロデオ」は、中西部や南部で人気があるスポーツの一つ。ボルソナロ氏は、大統領就任後の20年に「ロデオの日」を制定している。