
【マニラ福島純一】フィリピンの入管施設に収容中の「ルフィ」を名乗る日本人が日本国内で相次ぐ強盗事件で指示を出していた問題で、指示役の一人とされる日本人が近く強制送還されることが分かった。フィリピンの入管は30日、日本で逮捕状が出ている今村磨人容疑者を準備が整い次第強制送還することを明らかにした。今村容疑者は2020年の段階で強制送還命令が出ていたが、フィリピン国内で刑事事件をめぐる訴訟があり足止め状態にあった。しかし26日に裁判所によって棄却が言い渡され強制送還が可能となった。
一方、「ルフィ」とされる渡辺優樹容疑者も21年に強制送還命令が出ている。しかしフィリピン国内で女性と児童に対する暴力防止法違反で訴訟を抱えている身となっており、棄却されるか有罪を言い渡され刑期を終えるまで出国できない状況にあると入管は説明している。
レムリヤ司法相は30日、報道陣に対し「入管施設に収容されている日本人は13人いるが、そのうち何人が強盗事件に関与しているか分からない」と述べ、指示役とされる「ルフィ」の身元もまだ確認されていないと現状を説明。そして31日にも日本大使館とこの問題に関して話し合う予定であることを明らかにした。その上で2月に予定されているマルコス大統領の訪日前に、この問題を解決したいとの考えを示した。



