コラム

【上昇気流】(2022年4月21日)

東京でサクラの花が終わる頃、栃木県日光市の霧降高原に出掛けた。標高1000㍍の樹林帯の山道を歩いてみると、まだ春には遠く、草木も花開かず、目にしたのはたった1本、マンサクの黄色の花だけ。

沖縄から日本を元気にする処方箋

身近な問題から沖縄、日本、そして世界規模の問題について考える「琉球・地球(49)サミット」が4月9日、読谷村で開かれた。全国規模で活躍し沖縄に思い入れが深い有識者がパネリストとして登壇。まれにみる中身の濃いシンポジウムとなった。

【上昇気流】(2022年4月20日)

W・アイザックソン著『レオナルド・ダ・ヴィンチ』(上下/文春文庫/近刊)を読むと、万能の天才のさまざまな興味深い一面がよく描かれていて面白い。例えば芸術のジャンルの優劣。芸術のジャンルは多様だが、「ジャンルなんかどうでもいい」ではなく、「絵画と彫刻を比べれば、絵画が勝っている」と言い切ったのがダビンチ(1519年没)だ。

数え年を続けるワケ 韓国から

外国人が韓国で戸惑うことの一つに年齢の数え方がある。韓国では生まれた瞬間に「1歳」となり、新年を迎えるごとに全員が一斉に年を一つ取る韓国式数え年が用いられてきた。ある韓国の知人と初めて会った時、確か筆者より2歳年上だと聞いたのに、後で同い年であると分かった。韓国人はうまく使いこなしているが、こちらとしてはややこしい。

本格的介護に備える

筆者の年代になると、同僚や知人との共通の話題として親の介護の話が増えてくる。

【上昇気流】(2022年4月19日)

ウクライナには30年ほど前に1度訪ねたことがある。ソ連のゴルバチョフ大統領(当時)によるペレストロイカ(改革)の時代で、ちょうど今頃の季節だった。雪が散らつくモスクワの飛行場を飛び立ち、機上から見下ろしたウクライナの大地は緑が濃く、豊かだった。

【上昇気流】(2022年4月18日)

母親の骨盤と胎児の肩幅は対応関係にあることが分かったと、京都大の森本直記准教授らのグループが学術誌「米国科学アカデミー紀要」に発表した。

【上昇気流】(2022年4月17日)

「春愁や草を歩けば草青く」(青木月斗)。春の草花は情緒にあふれている。凍った大地から芽生える草の青さもそうだが、梅にしても、桜にしても、そして菜の花やタンポポでも、心に明るい微妙なさざ波を起こさせる。

大人気の「台湾和牛」鍋 台湾から

台湾の人々に人気の食事といえば鍋料理である。中国語で「火鍋」と書き、火鍋レストランは一年中賑(にぎ)わっている。

【上昇気流】(2022年4月16日)

樹齢1000年を誇る福島県の三春滝桜は、国の天然記念物に指定されて今年で100年になる。今週前半は初夏を思わせる陽気で、一挙に満開になったというので訪ねた。

来客に食事のおもてなし ネパールから

ネパールの人々は、来客に対してのおもてなしの心が非常に高く、普段のあいさつの一つにも「カナカヌバヨ?」(ご飯食べましたか?)というものがある。単に道端で友人に会った際などであれば、その場をやり過ごせるが、実際に家を訪問した時はそうはいかない。

3宗教の祝日 イスラエルから

今年の4月は、ユダヤ教のペサハ(過ぎ越しの祭り)、キリスト教のイースター(復活祭)、イスラム教のラマダン(断食月)が重なるという珍しい月になった。

【上昇気流】(2022年4月14日)

ある歴史学者の著作の数々について、学生時代以来、長い間付き合ってきた。振り返ってみると、その仕事ぶりから学者としての篤実な生き方まで感じられる。

朝ドラスタート沖縄料理に注目

NHK連続テレビ小説(以下、朝ドラ)「ちむどんどん」が11日スタートした。日本復帰する前に沖縄やんばる地域で生まれた主人公は美味(おい)しいもの好き。東京の人と出会い、復帰に合わせて西洋料理を学ぶために上京し、やがて沖縄料理の良さに気付くというストーリーだ。

【上昇気流】(2022年4月13日)

京都大学の研究用原子炉KUR(大阪府熊取町)の運転が2026年5月で終了し、廃炉になることが分かった。「えっ、大学にも原子炉があるんですか?」と聞き返されそうだが、日本では商業用原子炉のほか研究・実験炉が1971年までに5大学に設置された。

制裁で留学生が窮地に フランスから

ウクライナ戦争で西側諸国がロシアへの経済制裁を強める中、フランスのロシア人留学生に深刻な影響が出始めている。その一つはロシア系金融機関を対象に国際取引が制限され、フランスで学費や生活費を受け取れなくなっていることだ。

散る桜の美学に自然の理あり

新年度が始まり、東京都心で今年初の夏日(最高気温25度以上)となった10日、近くの桜並木も遅咲きの桜の花までほとんど散って、葉桜並木になってしまった。

【上昇気流】(2022年4月10日)

「風光るとき海遥か山かすか」(稲畑汀子)。先日、桜が散った川端の遊歩道を歩いていたら、春らしい日差しがあふれていた。このところ、数日、雨や風を交えた寒い日が多かったのがウソのようだ。

【上昇気流】(2022年4月9日)

国連とは何ぞや。ハマーショルド第2代国連事務総長は「国連が創られたのは人類を地獄に落とさないようにするためであって、天国に連れて行くためではない」と言った。それを「最低限の仕事」とした。

スノーシューで汗だくハイキング  フィンランドから 

フィンランド北部地方のラップランドで、スノーシューを履いて雪の積もった森の中でのハイキングプログラムに参加した。ハイキングが始まるまではスノーシューを履いて歩くだけだから、ほとんど問題なく楽しめるだろうと簡単に考えていたが、甘かった。

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