コラム

【上昇気流】(2023年5月11日)

山の風景は位置によって違って見える。東の岩場から見上げるのと、西の灌木(かんぼく)地帯からとでは、同じ山とは思えないほど異なった様相だ。山道をたどることは新たな発見の連続でもある。

【上昇気流】(2023年5月10日)

「災害は忘れたころにやってくる」の教訓は生きているが、石川県珠洲市を襲ったマグニチュード6・5、震度6強の地震は、約2年前から断続的に続く地震(群発地震)の中で起きた。

深刻な旱魃、21世紀も雨乞い オーストリアから

昨年は旱魃(かんばつ)がひどかった。ウィーンの南約50㌔の所にあるノイジードラー湖の水位が低下した。州政府からの要請を受けて教会の神父が天に向かって雨乞いの祈りを捧(ささ)げるシーンがニュース番組で放映されていた。「なんてこった。21世紀の人間が雨乞いの祈りをするとは」と、家人は嘆いてみせた。

やはり防災訓練しかない

こどもの日の午後、石川県能登で震度6強(珠洲市)の強い地震が起こった。珠洲市では深夜に震度5強の揺れが襲い、6日夜にはさらに激しい雨にも見舞われた。能登半島では2007年にも震度6強の地震が起きており、昨年来、地震が続いていることもあって不安が高まっているという。

【上昇気流】(2023年5月9日)

新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けが、季節性インフルエンザと同じ「5類」に移行し、感染対策は個人の判断となった。スーパーや喫茶店に入ったが、客も店員もマスクをしていたり、していなかったりさまざま。

【上昇気流】(2023年5月8日)

国連人口基金(UNFPA)が2023年の世界人口白書を公表し、その中で「(少子高齢化社会における経済状況の維持には)労働市場のジェンダー平等を推進する方が効果的」と記した。経済の視点から見た男女平等の内容だ。

【上昇気流】(2023年5月7日)

昨日は「立夏」。暦の上では早くも夏となった。空に向かって伸びる若葉が目立ち、まぶしい季節だ。ゴールデンウイークで日本列島各地が観光客でにぎわった。

【東風西風】日本一のイケメン大仏!

富山県高岡市の観光マップを開くと、「高岡大仏」が紹介されている。そこには「日本三大大仏」の文字が躍る。「奈良と鎌倉の大仏は分かるが、高岡にもそんな有名な大仏様が鎮座していたのか」。少々訝(いぶか)りながら拝観した。

【連載】赫き群青 いま問い直す太平洋戦史(23)山本連合艦隊司令長官の死(下)死を覚悟しての前線視察

人の好き嫌いが激しい山本五十六は、作戦参謀の黒島亀人を異常なまでに重用する半面、最側近の宇垣纏(まとめ)参謀長を常に遠ざけ、ほとんど口も利こうとしなかった。だが、ガダルカナル島からの撤退後、作戦の行き詰まりから山本は心機一転を期すべく黒島の更迭を決意し、それを境に疎遠だった宇垣との距離を縮めるようになった。

【上昇気流】(2023年5月6日)

作家の万城目学さんの人気作品を映画化した『プリンセス トヨトミ』が公開されたのは2011年の東日本大震災の直後で、当時の重苦しい空気を幾分か和らげた。

【上昇気流】(2023年5月5日)

大型連休で久しぶりに北陸地方の田舎町に帰省したが、家の周りに空き家が増えたようだ。町を散策すると、かつて同級生が住んでいた家も空き家となっていた。昭和の初めごろに建てられたと思われる木造の住宅だ。幽霊屋敷のようなのもちらほらある。

素早く問題の芽を摘む学校 米国から

ある日、6歳の息子が通う小学校の教頭からスマホのコミュニケーションアプリを通して連絡が来た。息子が「良くない言葉を言った」という。

【上昇気流】(2023年5月4日)

日本オペレッタ協会の創立者で演出家の寺崎裕則さんが先月7日、老衰のため永眠した。89歳。同協会からお別れの会「寺崎オペレッタはハッピーエンドがお約束」の案内をいただいた。

うちなータイムの原因は?

沖縄には「うちなータイム」という言葉がある。沖縄独自の時間感覚を表すもので、飲み会や集会などの行事が予定より遅れて始まることや、遅刻してくる人が多いことを指す言葉だ。

【上昇気流】(2023年5月3日)

著名な植物学者、牧野富太郎(1862~1957)をモデルにしたNHKの連続テレビ小説「らんまん」を見ていると、「家」というものが大きな力を持っていた時代があったと改めて思う。特に家業の場合、長男は後を継ぐのが普通だった。向き不向きは人間に付きものだが、それと関係なく世襲することが昔は多かった。

マルチ女性の運転術  韓国

先日、釜山に駐在する知人に会いに行った時のこと。ソウルからKTX(韓国高速鉄道)に乗って最寄りの駅を下車すると、出迎えてくれた知人の女友達が車に乗せてくれた。目的地まで通常なら約30分。しかし、この日は土曜日で道が混み、1時間以上を要した。車中、よもやま話に花が咲いたが、女性の釜山なまり独特の抑揚が妙に心地よく、しゃべっていると、釣られてこちらまでなまり交じりになってくるから不思議なものだ。

妻の背中流しても流せぬ悔悟

腰部脊椎管狭窄(きょうさく)症で、妻が手術を受けることになったことは先月4日付のこの欄で書いた。今回はその後の経過報告だ。

【上昇気流】(2023年5月2日)

大型連休に入り、久しぶりに遊園地やテーマパークも家族連れで賑(にぎ)わっている。気流子もロンドンに赴任中、休日にしばしば子供を連れてテーマパークや博物館に行った。そこでありがたかったのは、割安の家族チケットがあったことだ。

【上昇気流】(2023年5月1日)

京都市で2007年から続く「新景観政策」を緩和した都市計画が施行された。高さ規制の緩和を盛り込んでマンションやオフィスビルを増やし、人口減少などに歯止めを掛ける狙いがあるという。

【上昇気流】(2023年4月30日)

明日から5月。若葉が目立つ季節で、俳句の季語にも「柿若葉」「樫(かし)若葉」「椎(しい)若葉」などがある。同時に、逆のイメージの「落ち葉」の季語があるのが、この時期の特徴でもある。

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