コラム
【上昇気流】(2022年10月27日)
カヤツリグサ科の植物は、秋になると、イネ科の植物と同様、よく目に付くようになる。真っすぐに伸びた茎の上で、線香花火のように苞葉(ほうよう)と花序を付ける。目立つほどではないが、見れば見るほど面白い。
【上昇気流】(2022年10月26日)
台風などによる水災害への対策で、政府は「流域治水」を強調するようになった。堤防の設置や川底をさらって土砂を取り除く浚渫(しゅんせつ)工事のほか、災害リスクの低い地域への居住の誘導などを進めるという。
【上昇気流】(2022年10月25日)
日本一の古書店街、東京・神保町は、作家など文筆家や学者がよく利用する。また自分の蔵書を整理する時、買い取ってもらったりしている。古本を漁(あさ)っていると、署名の入った献呈本に出合うことがしばしばある。
【上昇気流】(2022年10月24日)
米航空宇宙局(NASA)は、地球から約1100万㌔離れた直径160㍍の小惑星に無人宇宙船を衝突させて軌道をそらす実験に成功したと発表。責任者は「いつの日か迫り来る小惑星から地球を守るための知見が得られるだろう」と強調した。
【上昇気流】(2022年10月23日)
昔の駄菓子屋は、今でいうと小さなスーパーのようなものだった。子供時代、小銭を握って通い詰めた。現在、それに当たるものが100円ショップ(百均)だろうか。何か買いたいものがあるわけではないのに、つい店に寄ってブラブラしてしまうからだ。
【東風西風】元祖乗り鉄・内田百閒
鉄道開業150年を迎えて、テレビなど特集番組が放送されたが、それにちなんだ出版の方はあまりないようだ。鉄道は日本の近代化、戦後は高度経済成長の牽引(けんいん)車となったが、文学でも鉄道文学と言ってもいいような作品は少なくない。夏目漱石の『三四郎』は三四郎が東京へと向かう列車の中の情景から始まる。志賀直哉の『網走まで』、芥川龍之介の『蜜柑』も鉄道が舞台だ。詩では萩原朔太郎の「夜汽車」が思い浮かぶ。
【上昇気流】(2022年10月22日)
「不要老鄧、要小鄧」――。1980年代の中国にこんな流行語があった。老鄧とは当時の中国の最高実力者である鄧小平、小鄧とは台湾出身の歌手、テレサ・テンさんの本名の鄧麗君のことで「鄧小平は要らない、鄧麗君が欲しい」という意味である。
【上昇気流】(2022年10月21日)
入国制限の撤廃で、都内でもちらほら外国人観光客の姿を見るようになった。緩和後さっそく来日した人たちを温かく歓迎したい。電車の中では、日本人と同じようにマスクを着用していた。事前に説明を受けているのだろう。
【上昇気流】(2022年10月20日)
狭山丘陵は多摩湖と狭山湖を包むように広がっている広大な森だ。東京都瑞穂町の町立文化の森・六道山公園は、この丘陵の西端にあり、標高205㍍の展望台から全方向を見渡すことができる。
人命救助中だった「遊戯王」作者
人気漫画「遊戯王(ゆうぎおう)」の作者、高橋和希さん(本名・一雅(かずお)さん=60)が今年7月上旬、沖縄本島北部の海で溺れて亡くなったが、あれから3カ月後、人命救助の活動途中で亡くなっていたことが明らかになった。
奇跡を求め巡礼地へ イタリアから
ローマ・カトリック教会の近代化に貢献した第2バチカン公会議が開催されて今月11日で60年目を迎えた。会議を提唱したのは教皇・ヨハネ23世だ。教皇は信者に愛され、慕われてきた。筆者は2013年9月にイタリアの小都市ベルガモ郊外にある生家を訪れた。多くの巡礼者の群れに出会った。巡礼者の中には病に悩む人、病人を抱える家族たちもいる。
【上昇気流】(2022年10月18日)
気流子の自宅から最寄り駅へ行く途中に神社がある。創建は昭和31年。私鉄会社から寄贈された新興住宅地内の土地に鎌倉の鶴岡八幡宮を勧請した新しい神社である。地域住民の信仰の拠(よ)り所となっており、初詣には行列ができ、節分の豆まきや七五三の行事も行われる。
【上昇気流】(2022年10月17日)
どんな科学技術にも光と影の部分がある。原子力の場合、電力の強力なエネルギー源だが、厳重な安全管理が必要だ。被爆国の日本で戦後、原子力を利用するのに行政当局は相当神経を使った。
【上昇気流】(2022年10月16日)
「椋鳥の群を吸ひたる大樹かな」(今河古朗)。東京郊外を歩いていると、緑色のインコが集団で電線に止まっている風景を見た。ペットが逃げ出し野生化したという話は知っていたが、実際に目撃すると、やはり驚かされる。



