トレッキング好きな方には残念なニュースであるが、ネパールでは、今月(4月1日)から全土の山においてソロ(個人)トレッキングの禁止という新たな制限が加わった。全ての外国人トレッカーは、政府公認のトレッキングエージェンシーを通じてトレッキング情報管理システムカード(TIMSカード)を取得し、ライセンスを持ったガイドのサービスを受けることが義務化された。
観光局のプレスリリースによれば、ネパール山岳地帯の保護地域においてトレッキングする旅行者の安全と安心を確保するためだという。確かに、これによりルート上の迷子、健康問題、自然災害などのトラブルは軽減される。トレッカーが専門的なサポートシステムをすぐに利用できることから、不測の事態が発生した場合の救助活動の課題にも対処することができるようになる。
同時にネパールの観光産業における雇用の創出や、無許可のトレッキング事業の防止にもつながるだろう。ネパール政府は、今回の措置がネパールのヒマラヤ地域における持続可能で責任ある、環境に優しい観光への道を開くと確信していると太鼓判を押している。
正確なデータは把握していないが、以前からネパールでの遭難事故は単独のトレッカーに頻繁していると聞き及んでいた。このような制限は適切なものとも思われるが、自由行動を好むトレッカーにとっては残念なニュースかもしれない。(T)



