「聖週間」は空き巣が多発 フィリピンから

フィリピンのお盆に当たる「聖週間」。4月6日から始まる連休を前に国家警察は国民に防犯対策を呼び掛けている。

国家警察の報道官は、フェイスブックなどのソーシャルメディアに旅行先での写真をリアルタイムで投稿することは防犯上危険としてアドバイスした。

日本では廃れ気味のフェイスブック(FB)だが、フィリピンではほとんどの人々がアカウントを持ち、FBのメッセージサービス「メッセンジャー」が友人や家族との連絡に使われるなど、重要なコミュニケーションツールとなっている。マーケットプレイスという個人売買プラットフォームもコロナ禍を機に活発に利用されるなど、社会交流からビジネスまでフェイスブックは社会に深く浸透しているのだ。

そのため、フェイスブックを悪用した犯罪も少なくない。日々の生活の様子を発信するユーザーも多いことから、犯罪者がこれを利用して旅行中の留守宅を狙って空き巣に入る手口が横行しているのだ。特に聖週間の連休は空き巣の稼ぎ時であることから、警察は戸締まりの徹底を呼び掛けている。

また航空チケットの写真も旅行のスケジュールが分かってしまうため投稿を避けるよう注意喚起している。「映え」を狙った写真が犯罪者の格好の情報源になってしまうという構図だ。国家警察は国民の安全を守るため聖週間中は職員の休暇を全面的に禁止し、警戒を強化する方針を示している。(F)