2月14日は言わずと知れたバレンタインデーの一日。ネパールはヒンズー教文化圏ということもあって、一昔前は意識されないものだったのが、90年代から都会の若者の間で広まりを見せたという。
現在、バレンタインの贈り物は行われている。ただ、日本のように女性から男性にチョコやプレゼントを渡すのではなく、欧米式と同様に男性から女性にプレゼントを渡す。ネパールでは花を贈ることが多い。
最近ではバレンタインデーに象徴されるように、都会では若い男女が自由恋愛を楽しむようになってきた。だが、ネパールの伝統的な結婚観は父母により相手が決定されるスタイルが一般的だ。特に地方では今でも多くの婚姻がそのように行われている。
ちなみに日本では、男性側から女性側に対して結納金を納めるが、こちらに関してもネパールは逆で、ダウリーと呼ばれる持参金を、女性側から男性側に納めるという文化がある。もし、嫁ぎ先の男性が、高学歴であったり、高収入であったりする場合は、それに見合ったお金を持参しなければならず、少しでも条件の良い家庭に嫁がせるために借金までする親もいるという。
この点、女の子がいる親としては、このダウリーを少なく済ませたいわけだが、その手っ取り早い方法が、若い年齢で嫁がせることだ。これが、まだあどけない恋を知らぬ少女というべき年齢で(中には10歳以下)結婚させる原因にもなっている。バレンタインは都会の花なのだ。(T)



