御神籤の和歌の導き

御神籤(おみくじ)

行動制限のない年末年始ということもあって、今年は初詣の人出もコロナ以前に近づいたようだ。新しい年の幸せを祈り、神社仏閣へと足を運び、今年の運勢はいかにと、御神籤(おみくじ)を引いた参拝者も多いだろう。

筆者は結構、御神籤を信じる方なので、かえってそれに左右されたくないという気持ちが働くのか、あまり買わない。しかし、家人は御神籤好き(?)のようで、必ず引く。その際、夫婦の分として引いているようなので、自分にも当てはまると勝手に考えている。

御神籤は、「大吉」「中吉」などから始まり、「願事」「恋愛」など幾つかの項目別の運勢が書かれている。御神籤は大量に印刷されたものだが、その中から、一つを引くのだから、やはり神秘な力が働くのだと思う。

まず見るのが、大吉、中吉などの運勢で、そこがまず気になるのは当然だろう。しかし、それ以上に重要なのは、一番頭に書かれた和歌なのだ。今年をどういう姿勢で歩むべきかを、三十一文字の和歌で諭している。その下には、その歌が言わんとするところが書かれている。

もちろんその歌も、御神籤用にたくさんつくられ、印刷された歌の一つだが、結構、自分の今の気持ちにフィットするものが多い。

神のお告げが歌で示されるというのは、日本ならではの美しい伝統だ。だから御神籤は、本当は持って帰るか、あるいは神社の木の枝に結ぶとしても、歌だけでも覚えておいた方がいい。

(晋)