
東京都調布市の神代植物公園で、世界最大級の花「ショクダイオオコンニャク」が開花した。そのニュースが小紙(21日付)に紹介されたので、さっそく見に出掛けた。
だが開花は2日だけで終わり、葉も花もそのままの形だったが、花から上に突き出した付属体がしおれて倒れていた。悪臭を放つと聞いていたので体験したいとも思い、匂いを嗅いだが無臭。
会場の大温室には過去の記録が紹介されていた。開花は2011年、15年、19年、21年、22年。今年は正午に開花が始まり、17時すぎに匂いが発生した。21時に仏炎苞(ぶつえんほう)が全開。高さ148㌢だった。
過去の記録で一番高かったのは21年で、249㌢。関係者に尋ねると「今年は異常でした。一度咲くと次の開花まで数年。今回の開花は1年後。昨年は6月でしたが今年は12月。花と葉が同時に見られることもありません」。
温室なので環境条件は変わっていないという。悪臭は昆虫を寄せるためで、付属体から発せられる。しおれてしまうと匂いが消えるのだ。成長過程は、地下のイモから葉を伸ばすことで始まり、1年後にイモを残して枯れる。
それを何度か繰り返し、イモに栄養を充分蓄えると花だけを付ける。インドネシア・スマトラ島の希少植物。コンニャクと同じ仲間なので、その巨大なイモもコンニャクと同様、粉末にして、あく抜きし、食べることができるのかもしれない。コンニャクの花というのを初めて見た。



